監督 デヴィッド・イェーツ
原作 J・K・ローリング
脚本 スティーヴン・クローヴス
撮影 エドゥアルド・セラ
出演 ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン
レイフ・ファインズ、アラン・リックマン、ヘレナ・ボナム=カーター
part1 2010年、part2 2011年 イギリス/アメリカ
終幕を迎えて初めて観る『ハリーポッター』は、『ロード・オブ・ザ・リング』を
髣髴とさせる、予想外のダークファンタジーでした。
シリーズの初期の頃に、嫁はんが甥っ子にせがまれて、何度も劇場に
足を運んでいたのを知っているので、ハリーポッターとともに成長していく
子供たちに合わせて、作品の趣も変わっていったのでしょうか?
全7巻を10年間かけて書き続けた原作者J・K・ローリングが作り出したキャラクターや
呪文、用語を理解するための辞典やガイドブックが出版されるほど、
とてつもない量の情報に満ち溢れた作品なので、何の予備知識も無しに
最終章だけを鑑賞すると、登場人物たちへの思い入れがない分、
ハリーポッターマニアほどの感動は味わえないでしょう。そんなわけで、
全7巻ひっくるめて鑑賞することで、初めて評価されるべき作品なのですが、
本作の鑑賞後、第一作の『ハリーポッターと賢者の石』から見直してみようと
言う気力は沸き起こりませんでした。
本作は、part1、part2に分けて公開されましたが、『ゴッドファザー』のように、
それぞれが独立した作品ではなく、前編、後編として2本鑑賞することで初めて
ひとつの作品として成立するので、配給会社にとっては、製作コストが安く上げられて、
2倍の興行収入が見込めるとあって、今後も、この悪しき興行システムが
主流になっていくのでしょうが、せめて、part1(2010年11月公開)と
part2(2011年7月公開)の期間を空けずに公開してもらいたいものです。
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