孫文の義士団 | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう




人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

監督 テディ・チャン
脚本 チュン・ティンナム、グオ・ジュンリ、ジェームズ・ユエン、ウー・ビン
撮影 アーサー・ウォン
出演 ドニー・イェン、 レオン・ライ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、
    ワン・シュエチー、レオン・カーフェイ
2009年 香港/中国

中国の辛亥革命から100年目を迎える今年、孫文の右腕として、実戦で活躍した
革命家黄 興(こう こう)を主人公にしたジャッキー・チェン主演の『1911』が
現在公開中ですが、本作は、辛亥革命前夜の香港を舞台に、
腐敗しきった清朝政府打倒を掲げる孫文と中国各省の代表との不穏な密談を
阻止しようとする西太后が送り込んだ暗殺団と、孫文の身を守るために結成された
義士団との壮絶な戦いを描いた作品で、革命により犠牲になった多くの戦士に
捧げられたレクイエムに仕上がっています。
実際の密談は、イギリス当局に上陸を阻止されて、船上で行われているので、
アクション場面の荒唐無稽さでも分かるとおり、本作は全くのフィクションなのですが、
観る者に心の痛みを強いるラスト1時間は、孫文の『革命未だならず』の有名な言葉が
未だに死語になっていない中国の現実を憂う作者の思いが込められた、
中国国民に対するメッセージが見え隠れしています。
まともに作れば、検閲を免れかねない題材なので、中国国内で製作するには、
娯楽映画にオブラードして誤魔化さざるを得なかったのでしょうが、
この内容でも中国当局が敏感に反応したようで、原題の『十月囲城』で、
インターネットの検索が一時出来なかったようです。
出演者に、ジャッキー・チェン、ジェット・リーがハリウッドで活躍する中、
香港アクション映画界をひとり支える『イップマン』のドニー・イェンが出演していますが、
アクション監督を担当したトン・ワンの演出に切れが無く、ビジュアルの面白さは、
ジャッキー・チェンの盟友であるサモ・ハン・キンポーがアクション指導した
『イップマン』には遠く及びませんでした。


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

北京の日刊紙「新京報」によるアンケート調査「2009最も美しい チャイニーズ」に選出された
事もあるファン・ビンビンが出演しています。サントリーのウーロン茶のコマーシャルに
出ていますが、知ってました?

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら



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