ザ・ファイター | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

監督 デヴィッド・O・ラッセル

原案 キース・ドリングトン、ポール・タマシー、エリック・ジョンソン

脚本 スコット・シルヴァー、ポール・タマシー、エリック・ジョンソン

製作 マーク・ウォールバーグ他

製作総指揮 ダーレン・アロノフスキー他

編集 パメラ・マーティン

出演 マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス

    メリッサ・レオ

2010年 アメリカ


実在のボクサーを描いた映画ですが、『レイジング・ブル』や『ボクサー』
(黒人で始めてヘビー級のチャンピオンになった、ジャック・ジョンソンの、
人種差別との闘いを描いた1971年製作の作品)のシリアスな部分と、
『ロッキー』のファンタジーな部分が、違和感無く融合された、
何年たっても映画ファンに愛され続ける、クラシックな面白さを持った作品です。

ストーリーの面白さもさることながら、主人公ミッキー(マーク・ウォールバーグ)を
生活の糧として取り巻く家族が良く書けていて、元人気ボクサーで、今はドラッグの
助けを借りなければ生きていけない堕落しきったトレーナーの兄(クリスチャン・ベール)、
ファイトマネーを吊り上げるために、世界チャンピオン候補選手との噛ませ試合を
平気で組んでくるマネージャーの母(メリッサ・レオ)、家で昼間からゴロゴロしている
父親違いの7人姉妹が、主人公の出世を邪魔する存在として絡む事で、
人間ドラマとしての厚みを増しています。
日本で、こんな兄貴がセコンドだったら、亀田三兄弟のお父さんみたいに、
ボクシング界から追放されてしまうことでしょうが、さすがにアメリカは、
国の大きさに比例した寛容な精神を持っているようで、罰を受けた人間に対して、
いつまでも罪を背負わさせることはありません。
家族がひとつになって終わるハッピーエンドも押し付けがましさが無く、
役者たちの味のある芝居も必見で、誰にでも薦められる、心洗われる良作です。


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら
アカデミー賞で最優秀助演女優賞、助演男優賞を受賞したメリッサ・レオとクリスチャン・ベール
出典:cinetri.jp

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