いやはや、友情マッチになると思いきや、壮絶な試合になってしまってものだ。
天山広吉VS小島聡の一戦。
小島選手は、強烈な顔面打撲を負い、眼底骨折の疑いで吐き気を訴え、救急車で病院へ。
天山選手は、コーナーから頭を真っ逆さまにリングへ打ち付けられる。
本人いわく、「バキッと音がして、折れたかと思った。」
正直ゾッとした。
頚椎手術後の天山の首は、どの位危険な技に耐えられるか不明である。
正直なところ、あのような技はかけられて欲しくない。
昔のように、一日の中で中堅の試合という位置づけがあれば別であるが、今は全てがメインに絡むスタイル。
復帰した天山とて、例外ではない。
トップ戦線に帰り咲くことを願い、今回のG1でそれを証明してみせた。
と同時にそれは、頚椎にまた負担がかかり、危険性は増すということでもある。
若手同士の激しい試合の裏で、比較的安心して見られると思っていた試合。
ところが、この結果。
アクシデントが起こると、ケガの防止についてしたり顔で語る者も多いが、
したり顔はしたり顔。
予防と防止は違う。
これを多くのしたり顔が混同する。
プロレスは危険を伴うものなのだ。
天山vs小島
プロレスがケガを覚悟で闘うものであり、
プロレスがケガを覚悟で観るものだ、
ということをあらためて考えさせる一戦であった。