BROZERS' 北浦明雄のブログ -4ページ目

掃除

私は何か事がうまく進まない時や、なんだかもやもやしているときは掃除をするよう心がけています。掃除と経営は密接に関係があるようです。ごみや汚れをなくしてきれいにすること。これは正常な経営をする上で、私の経験上不可欠です。汚れているお店と清潔なお店を比べたときに、清潔なお店で食事がしたいと誰もが思うでしょう。汚れたところには、ゴキブリやねずみ、ごみや悪臭などがよってくる。自分の道具をみつけるのに時間がかかる。きれいなところには、いい人、いいものがよってくる。仕事もしやすくなる。

掃除する上でまず最初にすることは「捨てる」ことです。いらないもの、必要でないもの、邪魔なものを思い切って一掃しましょう。ものだけでなく人でもいいですよ(笑)。捨てるには今まで決断できなかったことを決断するというプロセスがありますから、ここで自分の決断力が試されるわけです。そして迷いがある中、思い切っていらないものを捨てて捨てて捨てまくる!

次にすべきものは「元の位置に戻す」。元の場所が決まってないものの位置や場所を決めていくという作業をしていきます。必要であればテプラなどを使って、ここはこれと明示するのもいいでしょう。例えば、今身の周りのものを見て、やりっぱなしの作業や、使いっぱなしのものなどはないでしょうか?使ったら元の位置に戻すように、常にこころがけるようにすることが大切です。

そして最後に「清掃」です。ほこりのあるものをはたいたり、掃除機をかけたり、床の汚れをぞうきんでふきとるなどの作業です。全てのものを日ごろの感謝の意を込めて、ピカピカにきれいにしてあげましょう。なぜものに感謝するのか?それはそのものが日ごろ自分の役に立っているからです。感謝、感謝の気持ちでいつもありがとうとつぶやきながら、こびりついた汚れをとってあげて下さい。

掃除は心を映し出す。乱雑な心は乱雑な環境を作り出し、高潔な心は高潔な環境を作り出す。今一度掃除を通して、自分の心を洗い出す作業をすることをお勧めします。

結果

よく「結果が全てではない」という言葉を耳にしますが、私はこの考え方に同意出来ません。大抵、一生懸命やったけどだめだった時に採用したくなる考え方ですが、その時に自分の頑張りが足りなかったと素直に受け入れられることが出来れば聡明です。はっきり言いましょう。

「結果が全てです」

結果を出せる人と出せない人の違いは何でしょう?それは全ての事を自分の責任とするか、他の人や周りの環境に責任転嫁するかの違いです。勿論責任のレベルだけでなく、目標に対する情熱や知識、技術など他の要素も必要でしょう。

チームで言えば、試合に勝ち続けて甲子園で優勝するという素晴らしい結果を残すチームと、一回戦で敗退という結果を残すチームには大きな違いがあるわけで、優勝したチームには血のにじむような努力と、優勝したいという大きな想いがあったからこそ達成できたのです。

また、現在の交友関係から自分の仕事、財産、所有物全て、あなたが行動し、作り出してきたものの結果とも言えます。夫婦関係も今まで築いてきた結果が今の状態ですし、仕事も今まで頑張ったりそうしなかったりしてきた結果が今の状態、結果なのです。

なので、とにかく忙しく動き回り、やることを精一杯やって、今までこんなに頑張ったことがないぞというくらいジャンジャンバリバリ働いて、良い結果を作り出せるように明るく楽しく元気良く頑張りましょう。

PS 頑張らなくてもいい、とかそういう言葉も嫌いです。

限界

今日のテーマは「限界」です。「限界」とは「物事の及ぶ一番端。その状態をもちこたえることのできるぎりぎりのところ」と定義されます。

突然ですが、最近腕立て伏せを始めました。ここ2週間くらい続けてやっていますが、大分体が引き締まってきた感じです。私は腕立てをやる時に、「限界」に突入し、毎日記録を更新することに意識を集中させて取り組んでいます。この「限界」という領域は、その人の体力はもちろんのこと、その多くは精神力にかかっています。例えば腕立て20回目で物凄く苦しくて「限界」に達したとします。そして次の21回目をやるのかやらないのか、20回でやめるのか、21回目に突入するのかを決断しなければいけない瞬間に、「もう一回やってやる」と思えるかどうかが大きなポイントです。なぜなら、この21回目に筋肉がつくからです。

以前、ブラザーズのテイクアウト店をオープンする前に、自分の決意表明として山手線を徒歩で一周したことがあります。これはある劇団の俳優さんたちが、一つのトレーニングとして行っていることです。そのころは現場に出ていなかったので、事務所の三階まで上がるのに息切れしてたほど体力はゼロに近かったのです。ちなみに歩くときのルールとして、「水なし」「食べ物なし」「地図なし」「携帯なし」。なんともストイックな感じですよね。

神田駅から出発して、秋葉原、御徒町、上野と順調に歩き、思ったよりも駅と駅の距離が短く、これは余裕だろうと思っていたが大間違い。西日暮里あたりで少し足が疲れてきて巣鴨、大塚あたりではすでに足がつり、池袋あたりでは一歩歩くごとにつる状態に。まだ3分の1しか到達していないのに。一瞬「もうやめようかな」と頭をよぎりました。とりあえず最低でも新宿まで行って、都営新宿線で帰ろうと思い、新宿まで歩きました。どうにかこうにか新宿に辿り着いた時にはかなり限界に。でもここでやめたらいけない、もう後一駅がんばろうと思い、次の駅に何とか到着。そして「もう一駅」、次の駅に到着、「もう一駅」、次の駅に到着、「もう一駅」、もう完全にメロス状態です。そうこうしているうちにあれよあれよと大崎に到着、足には直径5センチの水ぶくれ、爪の色は変色、足は痙攣しっぱなしで、体が限界に達しているのがわかりました。「もう一駅」ではなく「もう一歩」の発想に変え、有楽町に到達したときには、明らかに体の不自由なホームレスの歩くスピードに負けていました。

結局計15時間かけて山手線を一周することに成功。その後2日間寝込みました(笑)たった1日でしたが、足の筋肉が相当ついた事は言うまでもないでしょう。「あともう一歩」の精神、限界を突破していくことで心の筋肉(?)も鍛えられますので、興味のある方はぜひやってみてください。

ちなみに本日、今月から本部で働く部下の新城が東京駅から山手線1周の旅へ出発します。幸運を祈る。

想像

「想像」とは、「心の中で思い描くこと。既知の事柄をもとにして推し量ったり、現実にはありえないことを頭の中だけで思ったりすること」と定義されます。ハワイのビーチで最高の光を浴びながら、くねくねストローでカクテルを飲んでいる姿を想像してみてください。人は少なからず何かを想像しながら日々を過ごしています。

ある軍人がベトナム戦争の時に捕虜にされ、密室に7年間監禁されてしまいました。その軍人は何とか正気を保つために、自分が通っていたお気に入りのゴルフコースでゴルフをしている姿を毎日想像しました。まず第一ホールでは、ご自慢のクラブを手にとり、風を肌で感じながら、足で芝生の感触を確かめる。自分が最高のスイングとショットをすることを想像しながらグリーンを周る。そんな調子で毎日自分がゴルフをしているところを想像しながら過ごしました。

その軍人は後に解放され、故郷のアメリカに帰ることができました。彼は早速毎日想像していたお気に入りのゴルフコースへ行き、久しぶりのゴルフを楽しみました。驚くべきは、彼は7年ぶりにゴルフをしたにもかかわらず、自分のスコアを20も縮めることができた、という本当の話。

現実的に考えてできない理由をくどくどと話す人と、未来のことをワクワク話す人、どちらが成功するでしょうか?例えば将来独立したいけど、金はないし、家や車のローンの支払いがあって、経験がない、家族を養うことができない、だから俺の状況は厳しいんだと主張する人と、自分の作る店舗について、こんな店にしたい、あんな店にしたい、従業員はこんな人でかためて、お客さんにはこんなことをして喜んでもらう、と熱く語っている人はどちらが成功するでしょうか?

良きことを想像すれば、良きことを引き起こし、良くないことを想像すれば、良くないものを引き寄せる。想像することは、成功するには不可欠な要素であり、想像力が豊かであればあるほど、成功する可能性が高まります。なので、誰が何と言おうと、自分の想像力を曇らせないようにしてくださいね。

このブログを読んで、成功する人がたくさん増えることを想像している北浦でした。

女川町

今回短期間ではありますが、部下を連れて女川町へボランティアに行ってきました。

私が所属しているボランティアチームは海外から来る人たちも多く、私が行ったときは丁度台湾からのチームが来日したところだったので、彼らと行動を共にしました。日本語の勉強をひたむきにしている姿を見て、何とか協力したいという気持ちにかられながら、日本語を教えたり、被災者の方たちに台湾のチームを紹介しながら通訳をしたりしました。他にもアメリカ人やメキシコ人など、多くの外国人が日本のために仕事をやめたり、家族を置いたりしてわざわざ来てくれていました。感謝です。

2日目は私が現地に行ったときに絶対にやりたいと思っていた環境整備(現地の掃除)をしました。被災地を掃除し、町に秩序を入れることで、生産性が上がり、町の復興に繋がると思ったからです。私たちのほかにも静岡から仕事を休んで来ていたサラリーマンの人や、青森の役場から来た人たちなど、全国から気のいい人達が集まっていました。私がお掃除を手伝った2階建ての家の中は津波でぐちゃぐちゃでした。そこの家のご主人は水産会社の社長で、3つほど持っている工場のうち2つは崩壊したらしいです。

家の中のものを掃除していると、リラックマのポーチを見つけ、中を開けて見るとメモリーカードがたくさん入っていました。そこの家の娘さんに渡すと大事なものだったらしくとても喜ばれました。そのポーチは家の2階にしまってあったらしく、発見したのは1階だったので津波の威力が相当なものだったということがわかりました。また、洗面所からは津波で流されてきた70~80cmくらいのはまちが出てきて、「とったど~!」といいながら明るく楽しく作業しました。

作業が終わった後、そこの社長さんが瓦礫の中から出てきた酒瓶を「この酒は津波に流されるために作られたもんじゃなくて、皆に飲んでもらうために作られたもんなんだからもってけ~」と言って一人一人に手渡してくれました。そこの社長さんはとっても明るくてパワフルな方でした。「ぜ~んぶ流されちゃったよ~、のごったのはロ~ンだけだぁ~」と冗談を言って皆を笑わせたりしていました。そこの家は土台はしっかりと残っていたので、建て替えてまた住むということでした。町の復興まで最低2年はかかるだろうといいながら、もうすでに多くの人たちが町を復興をさせるという思いの中、それに向かって前進していることを知り、この町は絶対に大丈夫だと思ったのと同時に、どんなに大きな地震がきても世界の中でも精神性の高い我がニッポンを絶対につぶすことはできないという確信を得ました。

この地震がきっかけで、多くの人たちが助け合いの精神に目覚め、戦後の高度経済成長期のようにどんどん盛り上がっていけばいいなぁ。今更ながら、日本人として生まれてきたことを誇りに思っている次第です。

どんな小さな助けでも、自分ができる助けをすることが大事です。小さな一歩の積み重ねが大きな変化を作り出しますからね。同じ日本人として、困ったときには助け合いです。ニッポン人魂を見せてやりましょう。

人材育成

北浦です。ご無沙汰してます。本日は、先日A&Gダイナーの吉澤氏よりご質問いただいた「人材育成」に関してお答えしていきたいと思います。

私が直接指導して独立に至ったスタッフは今まで5名います。その中でも長期間働き、ブラザーズに大きく貢献してくれたのが、現「Reg on diner」のオーナー横溝と、現「FEEL BURGER」のオーナー陳(以下ケン)の2名で、二人ともすばらしいスタッフでした(最近横溝が結婚しました。おめでとう!)。今日は後者のケンの例をもとに、どう人事育成をするかということにふれたいと思います。

当時人材が足りなく、募集をかけても人がなかなか集まらなかったのでハローワークに人材募集をしたところ、一人だけ連絡してきたのがケンでした。彼は日本へ来たばかりの中国人で、日本語も片言しか話せませんでした。しかも足りない人材はキッチンスタッフではなく、ホールスタッフ。日本語が話せなくては仕事になりません。ただ「生活していくためにお金を稼ぎたい、仕事がほしい」という気持ちがひしひしと伝わってきたので、これも自分にとっての運命、チャレンジと思い、採用すること決めました。

初日、彼はホールに立ち、お客さんが入ってきたので「オーダーとってきて」というと、「オーダーナニデスカ?」、「まな板洗って」「マナタナンデスカ?」とそんな調子で、日本語は小学生レベルで言葉が通じません。「ここは日本語学校じゃねぇぞ」と思いつつもよくメモ帳を使って漢字で説明したり、電子辞書でわからない単語を調べさせたりしてました。言葉だけでなく、働き方も中国流。日本の礼儀作法や文化も教えました。彼とは仕事以外のことでも、毎日たくさんコミュニケーションをとりました。全てがうまくいったわけではなく毎日が失敗の連続でしたが、彼の日本語のレベルもぐんぐん伸びて、日々成長していくのがわかりました。

そんな中、腹の立つことも多かったです。仕事のやり方を教えていると彼がニヤニヤ笑うので、何を笑っているのかを聞くと「何でもありません」と言って答えようとしない。問いただすと「違うことを考えてました」。それが毎回続くのでもうカチンカチンきて「やる気がないならやめろ」と激怒したり。また、うまく「いらっしゃいませー」が言えないので「うまくいえないなら帰れー」とか。実際彼も私の逆鱗に耐えられず、2度店を辞めてます(笑)。ただ、彼が辞めて他の場所で働いてもたまに店に顔を出しては中国のまずい土産とかもってくるわけなんです。「アキオサンキビシイ、キビシイ」といいながらも、人手が足りなくて私が赤ちゃんをおんぶしながら仕事をしていた時、状況を察してうちよりも高い時給の仕事を蹴って復帰してくれました。その後キッチンの仕事もできるようになり、ブラザーズにとって欠かせない存在へと成長してくれました。

人材育成をする際の、最初のステップとしては「信頼を得る」ということではないでしょうか。私自身、彼の前では素っ裸になって彼が理解できるように自分の気持ちを伝え、彼も本心で言いたいことを言い、向き合ってくれた。自分の価値観に同意しない時も、彼が納得のいくまで話をしました。壁を作らず、彼の言うこともできる限り理解するように努めました。勿論、必ずしもお互いの価値観に同意していたわけではありませんが、そこには「理解」がありました。それが功を奏したのでしょう。

また、なんだかんだ言っても相手は「人間」です。良くしてもらえれば返そうと思う。それは各国共通のようです。

吉澤さん、遅くなってごめんなさい。







被害者

2000年にオープンしてから1年ほどたった頃しょうか。当時「狂牛病」(後に名称をBSEに変更)という牛の疫病が流行し、アメリカ牛を扱って商売をしていた会社は大打撃を食らいました。テレビでは「狂牛病」のニュースが毎日流れていたらしく、当時のお客さんから「ブラザーズのハンバーガーの牛肉は大丈夫か?」とよく聞かれたものです。中にはハンバーガーを食べる前に、「自分に何かあった時のため、本当に安全かどうか一筆書いてくれ」というお客さんも現れる始末。元々、オージー牛を使っていたこと、取引先のお肉屋さんを信用していたこともあり、品質上特に心配はしていませんでしたが、お客さんの数がめっきり減っているのが手にとるようにわかったので、これは何か手を打つ必要があるなと感じました。

そこでとった行動は、まず店の分かりやすい場所に「ブラザーズのお肉はオーストラリア産です」というメッセージを貼り付けて、安全さをアピールしたこと。そして、普段配っているチラシの枚数を3倍に増やし、新規顧客の獲得に意識を向けたことでした。そのおかげで何とかその月の売り上げを下げることなく営業できました。もしここで何も手を打たなかったら、間違いなく売り上げは下がったでしょう。

「景気が悪いので、売り上げが下がった」、「売り上げが悪かったのは、天気が悪かったから」、「離婚したのは、彼氏がやさしくしてくれなかったから」、「おれが太ったのは、親が作る食事のバランスが悪かったから」、「先生の授業の教え方が下手なので、テストの成績が悪かった」などなど。「自分がこうなったのは~のせいだ」という考えるのは、「私は被害者」で、「私の影響力より、他の影響力の方が強い」といっているようなものです。受身ですよね。

それより、「じゃあどうすればいいのか?」「この状況を打破するために自分ができることは何なのか?」と自分に問うことが大切です。経営や人生において、責任はすべて自分にあります。被害者意識を捨てることが、経営を成功へと導いてくれるでしょう。

それにしても「狂牛病」(Mad cow disease)という名前をつけた人はセンスがなさすぎる。

影響

時々、20代で老後の心配をしている若者がいる。まだ若いのに一体どうしちゃったの?と思う。理由もなく不安になって寝つきが悪かったり、何か最悪の事態を考えることで深刻になったりしていては、ハッピーとはいえません。不安になるということは、何かから悪い影響を受けている状態です。。電車の中で誰かがセキをするのを聞いて、自分もセキをしたという経験はありませんか?前に一度電車の中でセキをしたら、その後5連鎖したことがあります(笑)人は知らず知らずのうちに影響を与え、影響を受けています。また、良い影響よりも悪い影響の方が広まりやすいのも事実です。

ここに将来プロ野球選手になりたいという夢をもった若者がいたとします。彼は一生懸命練習しようと決め、毎日素振りやキャッチボールをします。そこにある人がやってきて「まぁ、君はがんばっているけど、野球選手になることは難しいね」、とか「プロはムリだよ」とか「もっと現実的になろうよ」とか「家族を養うことの方が大事」とか色々言われるうちに、最初はなれるとかたく信じて疑わなかった夢に少しばかりかげりが見え始めます。そしてきつい練習やコーチの怒鳴り声に耐えられずちょっと弱くなった時に、「やっぱりみんなの言う通り、プロはムリかも」と考えてしまう。

テレビのニュース番組をつければ嫌な事件や事故のニュースが毎日流れています。新聞の一面を見てみてください。知らず知らずのうちに悪いニュースが当たり前になって、ただセキをしただけでインフルだのサーズだのになってしまう。また、やれ誰が死んだだの、やれどこかで殺人事件があっただの、悪いニュースばかり伝えてくる輩がいますが、こういうのは要注意です。

生きているうちは色々な影響を受けますが、自分を不安にさせるような影響は排除すべきでしょう。そして自分がまわりに良い影響を与えることができ、自分に対して良い影響を与えてくれるような環境を自分自身で作り出せばいいのです。また、「むずかしい」とか「ムリ」とか「きびしい」とか言う言葉をよく聞きますが、そんなことを毎日言っててもつまらないので、「やってみる」とか「できる」とか言えばいいんです。

まずは毎日見慣れているニュースや新聞を見ないことから始めてください。私はもう何年も見ていませんが、困ることは何一つありませんよ。どこかの国で地震が起きたというニュースを見たら、現地へボランティアに行くとか、寄付するとかすればいいんです。何もしないなら、見なくてもいいものです。

悪い影響に振り回されず、良い影響、良い手本をどんどん示していきましょう。





統率

以前ある経営者の方から、「従業員が言うことを聞かないので困っています。どのように従業員を教育すればいいですか?」と聞かれたことがあります。

良い経営をするためには、良いチームワークは不可欠です。チーム全体がバラバラな動きをしていては、一つの任務を達成することはできません。グループのリーダーが全体を統率しまとめ上げて、同じ意識や同じ目標に向かわせることが大切です。

「史記」65巻の「孫子伝」にチームを統率することに関することが書かれています。孫子とは、今から2500年も前に書かれた兵法の古典で、これまで数々の名将が孫子の兵法を参考に戦争をしてきました。私はもちろん戦争に反対ですが、戦争という生きるか死ぬかという過酷な状況の中、国を守るという大儀でチームをまとめあげるわけですから、それはそれは大変だったことでしょう。

その「孫子伝」の中で、孫子が、呉の国王に拝謁した時に、国王が「実戦を見せてほしい」といい、宮内の美女を集めたそうです。孫子は美女軍団を二つに分け、それぞれのリーダーを選出し、太鼓の合図に従って数種類の動作をするよう指示しました。ところが、太鼓を叩く度に美女たちはどっと笑うばかりで動きません。何度も試み、いずれも失敗に終わってしまいました。そこで孫子は、美女軍団のそれぞれのリーダーの首を刀で跳ねました。美女軍団は水を打ったように静まり、以降孫子に従って統率のとれた動作をしたそうです。

チームを統率するためには、時として厳しい対処が必要だということですね。だからといって部下の首を本当に跳ねてはいけませんよ(笑)

助言

今回のテーマは「アドバイス」です。アドバイスとは助言したり、忠告したりすることです。他の人にアドバイスをすることもあれば、他の人からアドバイスをもらうこともあるでしょう。指導者は人を育てるためにアドバイスをする機会が多いのではないでしょうか。

そんな私も今まで自分が体験してうまくいったことは他の人たちと共有したいと思うので、積極的にアドバイスする機会が多かったのですが、ある時期から自分でこのアドバイスするという行為を意識的に控えるようにしました。(これは教育をしないとか、自分の部下に何の指示も出さないとか、部下は放っておけば勝手に育つという意味ではありませんよ)

なぜかというと、アドバイスとは、必死に物事を行っている人にこそ与えられる「ギフト」であるということに気がついたからです。常に「どうやったらうまくいくかな?」と自分で考えて、やってみて、うまくいかず、途中であきらめかけて、それでもあきらめずにやり続けて、を繰り返して自ら99%経験することが大事。それによって残り1%のアドバイスというヒントが貴重な学びとなるのです。本当の答えは本人にしか見つけられません。

今日の私からのアドバイス。

「恐れず、勇気を持って、まずはやってみよう」