Bromptonで秘湯へ行こうシリーズ。昨日、関東が局地的な豪雨に見舞われる中、東京を脱出して日帰りで山梨へ行ってきた。めざすは『ほったらかし温泉』だ。標高1171メートルの棚山(たなやま)の中腹にある。

 

ほったらかし温泉の最寄り駅は山梨市駅だ。

 

[走行ルート] 山梨市駅→ほったらかし温泉

距離 5.14 km
タイム 1:06:12
平均速度 4.7 kph
高度上昇 343 m

 

所在地の標高は680メートル。温泉につかりながら甲府盆地や富士山を眺望することができる。温泉名の由来はそもそも温泉を「ほったらかし」にしていたからだ。社会福祉法人・中心会が源泉を1995年に掘り当てたが、保養施設の計画が頓挫した。温泉を止めてしまうと出なくなる。そこで簡易な露天風呂に湯を流しこんでそのまま「ほったらかし」にしていた為、地元では「ほったらかし温泉」と呼ばれて大好評であった。ところがクチコミで大人気となり、全国から「秘湯ファン」が押し寄せてくるような状況に至り、保健所から「ほったらかしにせず衛生管理をきちんとしろ」と言われて止むなく(?)有料営業を始めたらしい。正確には「元・秘湯」かもしれないが、私的にはこのストーリーだけで「秘湯」だ。


また、ブロンプトンでは最寄り駅から距離5キロにして標高差400メートル、公共交通機関は無しと、山岳系秘湯を彷彿とさせるロケーション・条件であり、私にとって非常に都合がよい。

 

山梨市駅は駅前にぶどう棚があって、立派なぶどうの現物が生育中。ぶどうの里らしい良い雰囲気だ。

 

笛吹川から目的地の位置を確認する。ほったらかし温泉はあの山の上にある。前述の通り、標高差はここから300メートル以上あり、結構ハードだ。

 

山岳系秘湯への道に勝るとも劣らぬ急坂が続く。休憩がてら、記念撮影する。本日の甲府盆地は好天に恵まれた。

 

発達中の雨雲が関東方面へ流れていく。幸いにもここでは降らない。

 

この手前に凄い激坂があったのだが、唖然とするあまりに写真を撮り忘れた。どのくらいの激坂だったかというと、自転車を押して歩いているだけで足が攣りそうになった。

 

「あと1km」の表示だ。しかし左下の看板にはかすれた字で「800メートル」とある。どっちやねん?えらく暑いし激坂続きで疲れているので少し「イラッ」とする。

 

もう少しだ。ふと振り返ると、梅雨空の隙間から富士山が見えていた。(中央)

 

やっと着いた!山の上は展望台になっており、観光地だ。温泉以外の目的の方々も大勢来ているようだ。

 

確かにすばらしい眺望だ。温泉は非常に賑わっているようだ。あっちの湯とこっちの湯があるが、今日は「あっちの湯」へいくことにするか。ここから階段で10メートルほど下ったところがあっちの湯の受付だ。

 

これが、あっちの湯。プレハブだ。雑草が生い茂る。ある意味「秘湯」だ。

 

看板にも「あっちの湯」とあり、ここで間違いなさそうだ。券売機で入浴券を購入していざ温泉へ。

 

大勢の人で賑わっていた。撮影禁止とあり、人も多いのであきらめかけたが、上段の湯から人が写り込まないアングルで撮るチャンスが一瞬だけ到来!一枚だけです、本当にスミマセン。晴れていたら炭酸水のボトルの左に富士山がどーんと見えるはずだ。(今日は少しだけ。)

 

山のてっぺんから下界を見下ろしながらの温泉は最高であった。富士山も辛うじて見えていたので、まずまずだ。湯質も上々。大汗をかきながらここまで上ってきた「甲斐」があった。ありがとう、山梨。

 

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