小規模の企業や、個人のビジネスを成功させるための手法として、「ニッチ市場を選ぶこと」と言われています。
ニッチ市場とは、
独自化が図れ、無競争で、目標とする利益・売上を確保できる市場のこと。
中小企業はニッチ市場でないと、生き残ることができないとさえ、言われています。
これを実現していくための戦略が、「ニッチ戦略」になります。
ニッチ戦略とは、大企業が参入してこない限定的な市場で
他の中小企業がマネしたくない方法で、
戦略的に儲かるビジネスモデルをつくること
つまり、ライバルがいるなかで戦うのではなく、ライバルが入ってこられないぐらいの独自性を築くことですね。
このように、説明するのは簡単ですが、いざ実践するとなると、けっこうたいへんです。
ニッチ市場なんて、いったいどこになるんだ?
中小企業がマネしたくないやり方って?
そこで、具体的なやり方をひとつご紹介します。
まず、着眼点として、
「すでにあるニーズに対応すること」です。
ニッチ市場を開拓するには、
「未来に起こるニーズに対応する」とか、
「業界の問題点や課題をチャンスに変える」とか、
「自社の成功体験を生かして独自の市場を作り出す」など、
いろいろな方法があります。
これらのなかで、一番取り組みやすいのが、
「すでにあるニーズに対応すること」です。
どのように対応するかで、独自性が決まる!
すでにあるニーズにどのように対応するかで、独自性が決まっていきます。
具体的な対応のしかたとしては、以下のようなものですね。
①対象市場を極限まで絞りこみ、真似できないほどの専門性を打ち出す
②当たり前のことを特別熱心におこなう
③業界にとって非常識とされているニーズに対応する
④儲かりそうにない事業にあえて取り組む
⑤手間がかかる面倒なことに対応する
⑥高度な技術を要する分野に取り組む
これらはニーズがあるとわかっていても、面倒だからどこもやらない、
あるいは、儲かりそうにないから敬遠されていたこと、
に集中してエネルギーを注ぐことで、自分にしかできないことを育てていくやり方です。
うまい市場は、だれもが入りたがります。
そのなかでは、どうしても力がある者が勝つのです。
弱い者は市場を変えるしかない。
これは、自然の現象でもあります。
住みやすい平地には、強い生き物が集まります。
そこは弱肉強食の世界です。
弱い生き物は、強い生き物に食われないよう、身を潜めなければいけません。
そのために、山の中のような高地に住んだり、海に近い地理の端っこに住んだりします。
ビジネスも同じです。
まずは生き残ること。
そして、力をつけてきたら、少しずつ大きな市場へ出ていき、勝負すればいいのです。
ニッチ戦略で成功すると、かならず次の段階へ進まなければいけない時期がきます。
常に変化しつづけることこそ、生き残るための普遍の原理なのです。