1週間がたち、病院へ向かいました。

日付は5月に変わりました。

母はこの1週間、ずっと不安だったようで、口数も少なく、ため息ばかりついていました。

病院へ向かう車の中でも、ずっとだまっています。

私もかける言葉が見つからず、聞こえるのはワイパーが動く音だけだったような気がします。


やはり病院では2時間待ち。

この時間も不安を駆り立てます。


そして診察。

診断結果は「乳がん(正式には乳腺癌)の疑いが濃厚」とのことでした。

大きさは約3cm×3cmだそうです。

母の顔色が見る見る白くなっていくのがわかります。

そして、この後は再度のX線撮影で胸部の精密写真を撮影しました。

3日後に、超音波検査とMRI(断層撮影)の予約を入れて、今日は終了です。


「食事を作る気力もない(うちの食事は母親が作っています)」ということで、スーパーでお惣菜を買って帰宅しました。


さて、これからが問題です。母親には4人の妹弟がおり、私が自分の妹(嫁に行った娘)も含めて報告をしなければなりません。

とりあえず妹に電話を電話をすると「何で・・・」と絶句、そして泣き声。

妹弟(私から見れば叔父叔母)の反応も同様です。

母親はずっと泣いており、父親はおろおろしています。

カミサンは、顔を見ると泣きそうだからと言って避けているし、この先長い戦いに向けての初日は動揺と慟哭の日で終わりました。

わずかな救いは、まだ事実を知らされていない私の娘(中学生)が普通に勉強していたことだけでした。


でも、乳がんって治る病気だっていわれているはず。

だからその日は深夜までネットで資料を探し回りました。