授業に集中できず、落ち着きが無い原因。 | 「淡路島のはいちゃんにっき」

授業に集中できず、落ち着きが無い原因。

今日は、朝から発達障害のニュースが目につきます。

ご相談で良く受ける「授業中などじっとして集中して欲しい」という内容について、その理由がひとりひとり違う可能性があることに少し触れてみたいと思います。

読んでいただくと、発達障害だけの問題ではなく、通常学級にも普通に当てはまる内容だということがわかっていただけると嬉しいです。

1)眼筋の未成熟

1点(例えば黒板)を見続けようとしても、それを維持することができない。
眼(の筋肉)が勝手に動いてしまうために、それを「注意散漫」と受け取られてしまう。

2)視覚の過敏さ

黒板や先生など、注意したいもの、人以外が目に入ってしまう。
例えば、となりで動いた同級生や、窓の外で鳥が動いたなど。

これらは、RAS(脳幹網様体賦活系)の過活性により起こる。
RASは私たちの脳の中で、「感覚をふるいにかける」ような役割をしていて、今必要のない情報は、自動的にカットしてくれている。
例えば私たちが、周りに人がたくさんいて、風景がずっと動く視覚的な刺激の多い電車においても、読書に集中することができるのは、RASが働いてチラチラ動く必要のない視覚情報をカットし、本の文字のみを見続けることができるからである。

3)聴覚の過敏さ

ある特定の音がものすごく大きく聞こえたり、不快だったりする可能性がある。
また、聴覚にもRAS(脳幹網様体賦活系)があり、先生の話す声以外の、運動場の騒ぎ声や、空調の音、他クラスの活動音など、関係のない音が大きく聞こえて、集中するのが難しい事も考えられる。

4)背中の触覚過敏

原始反射(脊髄ガラント反射)の活性化により、腰回りに極度の触覚過敏を抱えていることがある。その場合、椅子の背もたれはかなり不快で邪魔な存在である。腰と足を前に投げ出すように座ったり、もぞもぞしたり、ときにはもう座っていることが辛くて、立つこともあるかもしれない。

5)首を支えられない

いくつかの原始反射の残存が原因になり、頭を上げた時(黒板を見た時)、または頭を下げた時(手元のノートを見た時)などに、正しい姿勢をとっておくことが難しくなる。特に足を床につけて座っておくことが難しいので、動いたり、足を持ち上げたり、代償行為を取ることになる

6)足の過敏さ

原始反射(足底反射)の活性化により、足が過敏。中にはずっと足がムズムズしている子もいる。そうした場合にじっと座っているというのは、非常に苦痛になる。


以上、視覚や聴覚的な場合でも、いくつかの反射が関係していることがあります。

もちろん、子ども一人ひとりその内側で起っていることは違うのですが、

「授業に集中できず、落ち着きが無い」という状態だけでも、このように、眼、耳、頭、腰、足などそれぞれ違った要因を持っています。

これをADHDっぽい、多動だね、と一言で済ませてしまうのって、少し考えた方がいいですね。

ちなみに、僕は小学校の時を振り返ると、特に(4)の腰の過敏さが強かったと思います。よく頑張っていたと、我ながら思いますよ^^。

淡路島で発達支援コーチング、はいちゃんでした。