お手入れの仕方 | イタリア工房 Bottega"S" ボッテガ・エッセ

イタリア工房 Bottega"S" ボッテガ・エッセ

イタリアの伝統工房とのコラボから生まれたオリジナル製品をお届けしているインポートショップ
ボッテガ・エッセの裏話や新商品情報などを公開

ボッテガ・エッセのラインナップでも人気のフィレンツェ「AG&K」の名刺入れのお手入れについて、「AG&K」桑田さんに伺いました。

まずは使われている皮革について
『自然染料だけを使用したトスカーナ産の仔牛革です。
巨大洗濯機のような容器に革と染料を入れてぐるぐる回して色を定着させる、
数世紀行われている伝統的な染色方法で、手間と時間がかかります。
染料が革の繊維全体にむらなく行き渡っているのが特徴です。

鞄や小物によく使用される廉価の革は、表面に色を吹き付けただけなので裏面が
全部同じ茶色です。合成塗料のプラスチックのような層が革の上を覆っているだけ
なので色落ちはしませんが酸化劣化しやすく、傷や剥離を修繕できません。』

次にお手入れ方法について
『ほこり汚れは、柔らかいきれいな筆で軽くなでる。

傷は、手芸用ヘラ(固まった糊や汚れが付いていないことを確認してください)
など緩やかにカーブしている部分で1,2回こする。


艶出しは、チューブ入りの鞄用のクリームが適しています。靴用クリームはお勧めしません。
フェルトのような柔らかい布に、爪先程度の微量のクリームをチューブから出し、
2枚のフェルトを重ねてこする要領で布の繊維にクリームをよく浸透させてから

革を優しくなでて磨く。

布上でクリームをよく伸ばさないと、一点だけにクリームの油分
が集中して、しみのように色が濃くなってしまう場合がありますので注意ください。
もともと油分の多い仔牛革で、日頃使っていると手の油分が伝わって自然に
良い艶が出てくるので、クリームで磨く必要はあまりないかも知れません。』

最後に箱、ブックカバーなど紙製品について



『紙は水浸しにしたり、コーヒーやワインやボールペンなどで濃い染みをつけてしまうと
完全に除去するのは難しいです。汚れた手で触れず、大切に使う、ことが大前提です
(当たり前のことですが...)。
埃汚れは革と同様に柔らかい清潔な筆で軽くなでるか、消しゴムで軽く少しずつ
時間をかけてこすり、かすはきれいな筆で優しはらえば、きれいになります。

ブックカバーが水でぬれてしまった場合は、清潔なタオルで押さえて水分を吸い
取った後、別のきれいな布かシリコンペーパーと板と重石を載せて乾かす。
シリコンペーパーが手元になければオーブンペーパーで代用し、
板と重石がなければできるだけ重い百科事典などで代用できます。』

製作者からのアドヴァイスです是非、参考にして下さいね。
一つずつ丁寧に手作りされたアイテムです。
長く、大切に使っていただければ嬉しいです