明治後期の雑誌の一頁でございます。


名家の御令嬢のお写真が載っておりました。



まゆちびブログ 名古屋暮らし

まゆちびは昔の着物の着こなしに関心をもっております。



今の動くのも苦しいガチガチの着付けが苦手なのです。



もっとゆったり楽に着られたら・・・



もっと女性らしい丸みも美しく生かした着方ができたら・・・



なんて考えています。



少なくとも祖母の少女時代は着物が普段着だったのですからもっと楽で自然なもののはずなのです。



こちらの雑誌は祖母の少女時代より30年以上昔 曾祖母よりももうちょと古い時代です。




拡大してみましょう。画は多少荒くなりますがこの方が細かいところは分かりやすいですね。


15歳の少女です。


祖母の子どもの頃は満年齢ではなく数え年で年齢をあらわすのが一般的でしたので 祖母の時代をさかのぼるこのころはやっぱり数え年でしょうか。


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着物は肩上げをして 髪型は桃割れでしょうか。


帯は定番の矢の字結びのようです。


右手には扇子


右手中指には指輪指輪 


衿のあわせからチラリとのぞいているのは筥迫(はこせこ)でしょうか。


現在と違い、 半襟は多めに見せています。後ろから見ても着物より半襟のほうが出ていると思います。


今は後の半襟が着物より出ているとみっともないと言われてしまいますが、この方が着物の衿が汚れないのでいいのではと思います。


帯締めは思いっきりナナメに結んでありますね。


おはしょりはもっさりとでています。


お直しおばさんが飛んできそうなナリですDASH!


でもこのぽっこりおはしょりは直らないでしょうね。


衿(えり)の重なり 袖の振り 裾(すそ) をみると 着物が三重です。


長襦袢 → 下着 → 中着 → 上着 


下着といってもシ○ーツやブ○ジャーなどの下着ではなく それ一枚でも着物として着れちゃいます。


余談ですが、うちの祖母はブ○ジャーのことをチチバンドと呼んでいます。


祖母はチチバンドをつけたことは一度もないそうです。


着物を三枚重ねているためおはしょりは当然モコモコになりますよね。


この時代 写真は残念ながらモノクロなのですが、この色の襲ね(かさね)もおしゃれの重要ポイントだったことでしょう。


三枚重ねると重量はどのくらいになったのでしょうか。


今よりも絹が繊細で軽かったとしても やっぱり重いでしょうね。


着物の柄はもしかして 薔薇? それとも 牡丹?


薔薇のような洋花柄が流行ったのはもうすこし後だったように思いますが どうなのでしょう?


着物の裾にはふきが入っています。


裏地が表に少し出るように作ってあります。


表の布が擦れないようにする工夫であるとともに このチラリとみえる裏の色がまたおしゃれのポイントだそうです。

ふき の厚い着物は間違いなく古いものだがね(花嫁衣裳と舞台衣装は別として)。




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日本髪は美しいけど大変なものだったそうです。


髷(まげ)の土台を固定するためにギュッと髪を引っ張りますから 初めて日本髪を結うときには数ヶ月 髪の根が膿んで痛いそうです。


夜も結ったままで地肌が開放されることがなかったですからね。


明治生まれのずっと丸髷を結っていた女性は髷の中心部分が綺麗に禿げています。


今ではご存命の方も少ないのでしょうが、私が子どもの頃にお会いしたことがあります。


子どもですからねぇ、「おばあちゃんは、なんでココだけはげてるの?」って素直に聞いちゃったんですよね。