アーサー・C・クラーク No.12◇天の向こう側◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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人と宇宙の邂逅ーーーそこから生まれる物語!

 
 
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◇天の向こう側◇ -The Other Side of the Sky-
アーサー・C・クラーク 山高昭 訳 
 
 
はるか下には緑の地球、そして上には星々の輝く大宇宙…赤道上空22000マイルの軌道上に浮かぶ宇宙ステーションで働く人々の哀歓を、豊かな科学知識をもとに軽やかに謳いあげた表題作をはじめ、最新のコンピューターを使って、90億もある神の名をすべて書きつくそうというラマ僧の目的は…「90億の神の御名」、ヒューゴー賞短篇部門受賞に輝く「星」など、巨匠クラークが本格SFの真髄を伝える、珠玉の14中短篇を収録。
 
 
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1.九〇億の神の御名
  ……コンピュータを駆使し、90億の神の名前を書き残そうとするラマの僧たち。その目的とは?
 
 
2.密航者
  ……英国初の宇宙港が建設され、船長のソーンダーズ船長はヘンリー王子と出逢い、一種の友情を感じるが、それが思わぬ密航者になろうとは!?
 
 
3.天の向こう側
  ……下には地球、上には宇宙。その間に位置する宇宙ステーションで働く人間ドラマ!
 
 
4.暗黒の壁
  ……大きな太陽のトリローンの光が届かない影の国の少し先には黒い大きな壁がある。その向こうには何が?
 
 
5.機密漏洩
  ……工芸職人ハンス・ミューラーはテレビ番組『宇宙連隊司令官ジップ隊長』に夢中になり、しまいにはその小道具をデザインするまでに。だが。
 
 
6.その次の朝はなかった
  ……地球に72時間後の爆発が来ることを察知してしまった惑星サール。サール人はテレパシーを使って地球人とコンタクトを取ったが、相手が悪かった!?
 
 
7.月に賭ける
  ……史上初の月探検に踏み込んだアメリカ、英国、ソ連。月共同基地でのハプニングありのドタバタドラマ!
 
 
8.宣伝カンパニア
  ……映画『宇宙からの侵略』は恐怖と見事な宣伝カンパニアで大成功を収めた。が、その時、本当の宇宙人がやってきた!
 
 
9.この世のすべての物語
  ……怪盗アシュトンのところに見知らぬ女性が現れた。大英博物館の蒐集品を盗んで欲しいと依頼するそのオンナはアシュトンに身につけた人の時間の流れが変わる腕輪を渡し……!?
 
 
10.宇宙のカサノヴァ
  ……次々と女をひっかえ取っ替えして宇宙では気ままにひとりぼっちで異星人探しをするおれはついに異星人ーーーそれも美しい女と出会った! おれはさっそくそのリアラに会いに行ったが……
 
 
11.星
  ……イエズス会の神父でありながら天文学者のわたしは超新星の残骸を辿り、原因を探る調査隊に加わった。そこで異星知性体が滅亡の寸前に遺した地下壕を見つけ、わたしは古代の謎を解いてしまった。
 
 
12.太陽の中から
  ……水星で太陽の観察をしていたわたしたち科学者は太陽の爆発から生物が生まれ、死にゆく一部始終を目撃する。
 
 
13.諸行無常
  ……海は遥か過去にも存在していた。遥か未来にも存在している。人間が来る前も来てからも、そして去ってからも。
 
 
14.遥かなる地球の歌
  ……海に囲まれた惑星サラッサは久しく地球と交流をしていなかったが、ある時、地球からやって来た宇宙船マゼラン号が救助を求めてやって来た。サラッサの娘ローラとマゼラン号の副機関士レオンは恋に落ち……
 
 
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「天の向こう側」です(・∀・)
 
 
人類と宇宙、人類と惑星の出逢いと邂逅の物語の数々です。
そういう意味で14は傑作だと思います。遥か昔に地球を出た人たちと地球からの開拓者の違いは天と地ほどにも差があるーーーその中での出逢いは確かに奇跡だった。……切ないけどね。
 
 
ゾワっとするものから、ぷっと笑えるもの、「まさかの結末!?」なものまで勢揃いしています。1作毎に後味が変わって気分も変わります。
 
 
3と7は前者は宇宙ステーション、後者は月が舞台の連作短篇集。過去を思い出す形で話が進み、バラエティーに富んでいます。7は英国オンリー視点で思い出話されますが、アメリカ、ソ連の人たちも出て来てそこは良かったな。
 
 
1と13は思いっきりスリランカ生活が反映されている気がします。
 
 
全体的に近未来的で「未来はこうなるかも!?」と思えるところがあります。これから先、3や7、5、6、9のような未来があり得れば素敵ですね。
 
 
「天の向こう側」でした(・∀・)/
次はジュナで白い象が登場します(*^o^*)/~