エラリー、「切り裂きジャック」の正体を紐解く。
◇恐怖の研究◇ -A Study in Terror-
エラリー・クイーン 大庭忠男 訳
1888年、稀代の連続殺人鬼、切り裂きジャックはロンドンの街を恐怖に陥れた。この世紀の難事件を前に、名探偵シャーロック・ホームズが手をこまねいていたはずはない。敢然とこの殺人鬼の追求に乗り出していたのだ。八十年後、その事件の一部始終を書きとめたワトスン博士の未公開記録が、エラリイ・クイーンの許に届けられた……19、20世紀を代表する名探偵二人が協力して解き明かす、恐るべき切り裂きジャックの正体!
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父親を(無理やり)休暇にやったエラリーは部屋に閉じこもって執筆に専念していた。そんな彼のところに知人のグラント・エームズ3世がやってきた。
グラントはエラリーに届けものをしにきたのだ。届けものは封筒。その中身はあの殺人鬼〈切り裂きジャック〉に挑んだシャーロック・ホームズの未公開資料が入っていたのだ!
エラリーは興味津々でその資料を読む。一体〈切り裂きジャック〉とは何者だったのか……それが今、明らかになる!
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「恐怖の研究」です(・∀・)
すみません、この前に別の作品を紹介するはずでしたが、読み終わったため、先に紹介しますm(_ _)m
本書「恐怖の研究」はエラリー・クイーンを登場させた「ペーパーバック・オリジナル」企画と言われています。
文章の書き方からして「エラリー・クイーン」本人のものとは思えないのですが、代作者の名前が分からないのでやっぱり本人なのかな……
とはいえ、エラリー・クイーンとシャーロック・ホームズを競演させるという発想は「エラリー・クイーン」ならではの発想だなぁ! と思います。
不滅的人気を誇るシャーロック・ホームズと不滅的謎を呼ぶ「切り裂きジャック」。ものすごくワクワクする展開です。
一瞬、コ◯ンを思い出しましたが、名探偵と切り裂きジャックを闘わせるのは推理小説家なら誰でも1度は想像しますよね!
19世紀末のロンドンに突然現れては恐怖のどん底に陥れた殺人鬼〈切り裂きジャック〉。正体は今もなお不明で今日も様々な憶測を呼んでいます。
「切り裂きジャック」の正体はさる高貴な身分の人から犯罪者まで千客万来です。ちなみにわたしが面白いなーと思ったのは「切り裂きジャック」は女であった。です。
ホームズは語り手ワトスンにこの事件を公表させませんでした。ホームズのその理由はなんとなーく分かりましたが、
そのやり方が語り手がワトスンであることを利用した、上手い手段だと思いました。
80年の時を経て明かされる真実と秘密。この話、舞台化とかしたら面白いだろうなと思いました。
「恐怖の研究」でした(・∀・)/
次こそ、推理小説とは逸れますから(*^o^*)/~!