ラッシュライフ (新潮文庫)/伊坂 幸太郎
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泥棒が職業の黒澤は念入りに下見を重ね盗みに入る。

カウンセラーの京子は愛人に妻を殺そうと持ちかける。

リストラにあった豊田は40社目の不採用通知をもらい、犬と拳銃を拾う。

父を自殺で失った河原崎は、神に惹かれる。


並行して語られる4つの物語。

そこへ絡んでくるバラバラ死体や画廊経営者のエピソード。

伊坂作品の特徴ともいえる「いい具合のリアリティのなさ」がここでも冴えています。


これ、うまいね!


終盤に向かってミステリーのような謎に包まれてくるんだけど、いかにもミステリーじゃない謎解きなの。

「こう繋がるんだ!」という驚きはありつつ、自然にまとまっているんだよね。

理由は簡単。【人が故意に作り上げたトリック】ではないからです。


読み終わって、必ずもう一度読みたくなる作品。

時系列をいかした上手さが光ります きらきら


ラスト素敵だったなぁ。

作中で主論とされる「金に勝ることなど世の中にはない」という言葉。

それに類するエピソードを重ねつつも、それを裏切るラストには感動をおぼえました。

前言を効果的に覆すことに優れた作家さんだよね ポッ


人生は流れている。そしてところどころ交差する。

交差は点に過ぎず、すぐにまた違う方向へと動き出す。


これはそういう物語。やっぱり私は伊坂作品が好きだ ラブラブ

ただし、記事のカテゴリにはいつも迷う!



ではまた♪




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