死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)/乙一
¥480
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飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現われた。


たまらなく不快でたまらなく胸が痛んだ。

しかし、最後まで一気に読みました。

乙一さんの作品は独特のどんよりした雰囲気があります。


マサオは気が弱い少年。人より足が遅く少し太っている。しかし勉強はそこそこに出来て、人を憎まない純粋な心を持っている。新任の教師、羽田はサッカーが得意で明るい教師。ところが教育の場で「叱る」ことによって自分の人気や評判が落ちることを何よりも恐れている。そこで羽田はすべてマサオを叱ることによって、嫌われることなくクラスのバランスをとり始めることに・・・。


決して暴力的でない陰湿ないじめ。首謀者である羽田の不条理な言動にはものすごい不快感をおぼえました。


不気味な描写とともに現れるアオは、いわばマサオの分身ともいえる存在。

アオとの対話の中で心に強さを持ち始めるマサオにはたくましさを感じます。


ラストは胸をなで下ろしました。長く暗いトンネルを抜け出したような光が見えたのです。最後まで不条理でなかったことに対し、著者に「ありがとう」と言いたい ポッ



ではまた♪




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