OUT 上 講談社文庫 き 32-3/桐野 夏生
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深夜の弁当工場で働く主婦たちは、それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。「こんな暮らしから脱け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へと導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?


この本についてまだ書いていませんでした あせる


「柔らかな頬」の記事でも触れましたが、女性にしては硬質な文章を書く桐野さん。

鋭く突き刺さるような人間の闇の部分を、非常にうまく表現します。


この作品も同じ。

それぞれに悩みを抱えた4人の主婦たち。

そのうちの一人、弥生が夫を殺してしまう。雅子をはじめとしたパート仲間は、死体遺棄の手伝いをすることとなるのだが・・・・。


まったく息を抜けぬスピーディーでスリリングな展開。

桐野さんの作品の中ではエンターテイメント性が強いかな?と感じました。


全編とおして、雅子は強くかっこよく魅力的に描かれています。

とても主婦とは思えない。アウトロー。


ラストまでぐいぐい読まされました。そしてラストは・・・・・・。

安易に読者の望む結果に落とし込まない、さすが桐野さん。


とにかくすごい一冊です きゃー



ではまた♪



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