今日はしとしとと春の雨。濡れた桜の花びらが土に咲いていました。
そんな天気にちなんで、しっとりとした小説を・・・。
- 無伴奏 (新潮文庫)/小池 真理子
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- その果てに待つものを知らず、私はあなたを求めた―。多感な響子は偶然に出会った渉に強く惹かれるが、相手の不可解な態度に翻弄される。渉に影のように寄り添う友人の祐之介と、その恋人エマ。彼らの共有する秘密の匂いが響子を苛み、不安を孕んで漂う四角形のような関係は、遂に悲劇へと疾走しはじめる。濃密な性の気配、甘美なまでの死の予感。
小池真理子さんらしい、美しいアブノーマルな恋愛小説。
中盤までは青春小説のような色合いが濃いのですが、終盤にむけて濃密で妖しく、そして苦い展開になっていきます。
学生運動が盛んだった頃の話なので、時代的にはピンとこなかったのですが、懐かしく感じる方も多いのでは?
私にとってはレトロな雰囲気の小説。
人によってはノスタルジックな小説でしょう。
響子、祐之助、渉、エマの4人によって繰り広げられる青春の日々。恋愛模様。そして・・・・。
あえてテーマは明かしませんが、ちょっと眉をひそめるような恋愛が耽美に描かれています。
「恋」、「欲望」へと続く小池文学の原点。
ではまた♪
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