- 扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)/石持 浅海
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久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まった。(あそこなら完璧な密室をつくることができる―)当日、伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か?部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。緻密な偽装工作の齟齬をひとつひとつ解いていく優佳。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった…。
同じく書評ブログを書いていらっしゃる方の記事を拝見して、即購入
ノベルス版で読んだのですが、あっ!!文庫出てたのね
【扉】という文字に弱いです。
どんな世界が待っているのか、開けてみたくなるんです
登場人物はたったの7人。
舞台は成城の豪邸を改造したペンション。
クローズド・サークルではありません。出入りは自由。(誰も出ませんが・・・)
犯人はわかっていて、犯行の模様も記されています。
それなのに何故こんなにハラハラするの~~
探偵役の優佳の鋭さが半端ありません。
鋭さとは、観察力のすごさなんだなぁと実感です。
小さな齟齬も見逃さない鋭さですね
ただ、この小説が犯人目線で書かれているため、私にとって優佳は敵でした
つい犯人に肩入れしてしまい・・・・・・。
「優佳ったら、空気読めない子ねーー!!!」などと、正義感のかけらもない読み方に
さて、この小説、何もかもが読者にわかっているのか?と言えばそうではありません。
ラストまでなかなか明かされないもの。
それは、「犯行の動機」。
そして、「翌朝には必ず発見されるであろう死体を、何故そんなに隠そうとするのか?」。
これが読者にもわからないので、ラストまで一気読みです
ぜひ頭脳戦への扉を開けてみてください
ではまた♪