怪笑小説 (集英社文庫)/東野 圭吾

¥520
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ちょっぴりブラックで笑える小説9編をおさめた短編集。


きらきら!!収録作品きらきら!!


「鬱積電車」、「おっかけバアさん」、「一徹おやじ」、「逆転同窓会」、「超たぬき理論」、「無人島大相撲中継」、「しかばね台分譲住宅」、「あるジーサンに線香を」、「動物家族」全9編


『鬱積電車』

満員電車の中での人々の心情を描いた作品。

これわかるなー。どんなに優しい人だって、知らない他人に対しては内心みんなこんなものなのでは えへへ…

疲れきった仕事帰りの満員電車。心の中がもし見えたら、現実はこの小説より怖いかも!?

ラスト、どんな騒動が起きたのか気になります きゃー


『あるジーサンに線香を』

ある老人が若返りの実験に協力することとなった。みるみる若返っていく老人だが・・・・・?

「アルジャーノンに花束を」の形態を用いた本作。

アルジャーノンでは知能が上がっていきますが、こちらは年齢が若返っていきます。

実験は成功し、再び青春を謳歌するジーサンですが・・・・・。

ラストは何とも悲しい。切ない。



小説で笑いを書くのはとても難しいと著者である東野圭吾さんが語っています。

感動させたり泣かせる方が簡単だと。

最近テレビでは大変なお笑いブームですが、文字で笑わせることは難しいんでしょうね。

まず、顔の表情や体の動きで笑わせることはできません。

あくまで、読者の頭の中でどう想像されるか・・・・・・を想定して書かないといけません。

芸人さんの芸の中には「すべり笑い」なるものも存在しますが、もちろん小説ですべったらすべりっぱなしです ↓↓

フォローしてくれる周りの人もいませんしね。

人間をオーバーに描いた方が笑えますが、やり過ぎは想像力の範囲外になってしまい笑えません。

たしかにハードル高いですねー えへへ…

そんな中、東野さんは何作か笑いのジャンルで小説をお書きになっています。

どれもこれもおもしろーい むー