今まで取り上げたソフト・マシーンのアルバムよりずっと初期のセカンド・アルバムです。1969年の9月にリリースされました。このアルバム、60年代だったんですね。

 

 

メンバーは

Mike Ratledge・・・Lowry, Hammond, Harpsichord, Piano, Flute

Hugh Hopper・・・Bass, Acoustic Guitar, Alto Saxophone

Robert Wyatt・・・Drums, Vocals

ゲスト・プレーヤーとして

Brian Hopper・・・Soprano & Tenor Saxophone

 

A-SIDE (RIVMIC MELODIES)

A-①Pataphysical Introduction Pt.Ⅰ (Robert Wyatt)

ピアノがいいんですよ。ナレーションもね。短いのがもったいない曲です。

 

A-②A Concise British Alphabet Pt.Ⅰ (Hugh Hopper, Wyatt)

ずっとロバート・ワイアットの作品だと思ってました。このヴォーカルがね...

 

A-③Hibou, Anemone And Bear (Mike Ratledge, Wyatt)

短い曲が続いて、やっと6分の曲。前半はカンタベリー名物のファズ・オルガン。なんで、カンタベリー・ミュージックのキーボード奏者はみんなこれを弾くんでしょう。後半はロバート・ワイアットのヴォーカルをフューチャーしてます。最後はドラムというかシンバルのソロ。

ここではライブ映像でお楽しみください。

 

 

A-④A Concise British Alphabet Pt.Ⅱ (Hopper, Wyatt)

再びアルファベットを歌う変な作品。

 

A-⑤Hulloder (Hopper, Wyatt)

再びロバート・ワイアットの歌、っていっても1分の曲。

 

A-⑥Dada Was Here (Hopper, Wyatt)

この曲もヴォーカル入りの曲。このコーラスが耐えられるかどうかが好き嫌いの分かれ目ですね。不協和音たっぷりのアルバムなんです。

 

A-⑦Thank You Pierrot Lunaire (Hopper, Wyatt)

またまた短いヴォーカル作品。

 

A-⑧Have You Ever Bean Green? (Hopper, Wyatt)

もうサイケの世界ですね、A面途中からは。

 

A-⑨Pataphysical Introduction Pt.Ⅱ (Wyatt)

A-①のパートⅡ.やっぱりこれは好き。

 

A-⑩Out Of Tunes (Ratledge, Hopper, Wyatt)

このアルバムを聴き続けると僕なんかはメジャー・コード満載のヒット曲が聴きたくなります。インプロヴィゼーション風の作品でもうぐったりです。

 

B-SIDE (ESTHER'S NOSE JOB)

B-①As Long As He Lies Perfectly Still (Ratledge, Wyatt)

B面はマイク・ラトリッジが前面に出てきます。ピアノにまとわりつく音がちょっとクリムゾンっぽくていいですね。この曲は不協和音があんまりなくて落ち着きます。

 

B-②Dedicated To You But You Weren't Listening (Hopper)

さらにこの曲がいい。たぶん、僕はギターの音が好きなんだと思います。ヒュー・ホッパーのギターとロバートのヴォーカルが中心の演奏。悪くないメロディです。

 

B-③Fire Engine Passing With Bells Clanging (Ratledge)

このイントロのキーボードはプログレですねぇ。ただそれだけの作品なんですが。

 

B-④Pig (Ratledge)

ドラムが元気でトゥ・マッチな感じがカール・パーマーかと思ってしまう演奏。ヴォーカルも入っていて、ロバートが目立つ曲です。

 
 

B-⑤Orange Skin Food (Ratledge)

何本かのサックスが同じフレーズを刻むなかメンバーのインプロヴィゼーションが炸裂といったところか。

 

B-⑥A Door Opens And Closes (Ratledge)

ファズベースの音も凄いね。後のグレック・レイクを思わせます。この辺りのロバートのドラムのキレも素晴らしい。

 

B-⑦10.30 Returns To The Bedroom (Ratledge, Hopper, Wyatt)

B面の後半は演奏が楽しいです。ジャズが苦手な私でもそれなりに面白い。ギターが無いのを感じさせないのはELPみたいだね。中身は全然ちがうけど。

 

 

それにしても曲数が多いのと、タイトルが長くて曲目書くだけで時間がかかってしまった。

このアルバムを聴くと、同じプログレでも、ピンク・フロイドのようにサイケデリックな感じのするバンドだったんですね、初期は。僕にとっては好きな部分と嫌いな部分が一体となっている評価がしづらい作品です。けっこう好きなんですけどね。