RIO fight at Korakuen hall
34歳でキックボクシングを始めて僅か半年でまさかのプロデビュー戦、その昔、8高をしめた喧嘩番長という元々のポテンシャルがあるにせよ、プロの世界は流石に厳しいだろ?と正直思った。試合が決まってからというもの絶対リオが勝つ!と信じてた。というよりリオの勝利しかイメージしてなかった。だけど、対戦相手がモハメッド・バハラミというイラン人の極真空手世界チャンピオンと聞いた時には流石に万事休す、と思った。半年の特訓でどんなに気合い入れても世界チャンピオンには勝てないだろう、と。
カーーーン!!
リングの中で向かい合うファイター2人。闘志がビンビン伝わってくる。映画のワンシーンみたいだ。リオの応援団200人の歓声で後楽園ホールはプロデビュー戦の第二試合とは思えないくらいの大歓声で沸いてる。3分2Rインタバル1分の計7分という時間があんなにも長いものだとは思わなかった。ロックンロール2曲とMC1回だ。ロックンロール的にはアッと言う間の時間。時間というものは平等ではないんだと思った。13戦目のWKBA世界バンタム級王者江幡選手のタイトルマッチの3分5R19分はとても落ち着いて観れたが、リオの7分はあまりにも長かった。1R早々にバハラミ選手がフランシスコ・フィリォばりの踵落としを仕掛けてきた時は正直肝を冷やした。リオは上手く交わし、バハラミ選手の頭がもげて鞭打ちになるんじゃないかというくらい強烈な右ストレートを数発決めた。ガンガン攻めて完全にリオのペースだった。イケる!勝てると思った。その後、ローキックを何発か左膝に入れられるとリオの動きが少し鈍くなった。ブレイクを挟み2Rめ、明らかにリオの動きは落ちた。バハラミ選手のローキックにパンチが決まる。ヤバイ!負ける。堪えろ!踏ん張れ!倒れるな!負けるな!気持ちで負けるな。最後まで!最後まで!頑張れリオ!
カーーーン!
リオは最後まで踏ん張った。ギリギリまで出し切ったのが伝わった。ゴングが鳴った時は本当にホッとした。結果はドロー。興奮した伊原会長がマイクをとり「いい試合だったな!もう一回やるか?」と言った時は3Rめをこれからやろうと言ってるのかと思い、冗談じゃないもうやめてくれ!と思った。もうリオは全部出し切ってる。「選手退場!」のアナウンスが流れた時はホッとした。後からよく考えたら伊原会長は、また同じマッチメイクでやるか?という意味だったんだと気付いた。極真世界チャンピオン相手にあれだけローキックをもらっても最後まで倒れなかったリオを本当に讃えたい。
リオーーーーーー!!!
気付けば試合中ずっとリオの名前を絶叫してたような気がする。写真一枚も撮ってない。レッドシューズでの祝勝会でリオが挨拶した時、あ!何も写真撮ってないと気付き慌てて撮った。モンさんの挨拶で二人の師弟愛に涙腺崩壊。
みんなカッコいいぜ!
人にはそれぞれ強烈にカッコつけれる自分の居場所がある。リオはそれがリングなんだろうな。これからチャンプ目指しやっていくのかこれで踏ん切りをつけるのかどうかわからないけど、リングの中のリオは闘志がみなぎっていてロッキーみたいで本当にカッコよかった。13戦全戦観たけど、ひいき目じゃなくリオが一番カッコよかった。殴られても前へ前へ向かい決して逃げなかったリオに勇気をもらった。
22日はリオの35歳のバースデーパーティー@レッドシューズ!!
この日はダウンしてもいいから大いに飲んでくれ!!