瀋陽から来た君へ ~東京、さびしんぼ。 | 凡三郎の日々

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「不惑」から「知命」へ…。さ迷いっぱなしの日々を過ごしてきて、天命を知ることができるんでしょうか?そもそも私に天命なんてものはあるのでしょうか?日々行き当たりばったりです。

瀋陽から来た君へ

このメッセージが君に届くことは無いかもしれません。
それでも私は書かずにいられません。

今までと違った場所で会った君は、以前に増してさらにスレンダーになったように見えました。
マンションの玄関で私の顔を見ると、大きな瞳をさらに広げて「びっくりした」と笑ってくれました。
「驚かせようと思ってメールもしなかったけど…、元気でしたか?」
「うん、元気………。部屋はこっち。」

君は、今まで仕事をしていた店からここに移ってきて一週間、なぜ自分がこのお店にいるのが判ったのかをすごく不思議がっていましたね。
「前のお店に聞いた?」
「いや、そんなことはしませんよ。」
「じゃあ何で?」
「前のお店の出勤表から名前が無くなっていて、それからいろいろなお店のHPを見て探してみたんですよ。そうしたら多分キミだろう、という写真を見つけました。」
「こんなに離れているところなのに、よく見つけたね。」
「そりゃあ判りますよ。付き合いは長いんですから。でも、ご迷惑でしたか?連絡してこなかったってことは…。」
「ううん、そんなことない。本当に凄く嬉しい。でも、随分悩んだんだ…。」
「やっぱり何かありましたか?」
「うん、本当はこの仕事をやめようと思ってママにそう言ったの…。でね、………。」

そこから続く君の話しの内容はよく判りました。
こうやってブログを書いている者としては、耳の痛い話しも多かったですね。
もちろん、君にそんなことは伝えられませんでしたが…。

「今のお店はどう?もう慣れましたか?お店の人は優しいですか?」
「うん、誰とでもすぐ友達になれるし、みんな仲イイよ。店長も優しい、何でもワガママ聞いてくれそう。お客さんも向こうと違ってみんな紳士。」

君は判っているのでしょうね。
本当は友達って、そんなに簡単じゃないものだということを。
こんな趣味を持っていると沢山の小姐たちと話す機会がありますが、多くの小姐は「休みの日は友達の○○と買い物に行ってゴハンを食べてカラオケに…」と楽しそうに話をしてくれます。
でも、君の話しは「お店の忘年会でカラオケを…」「オバサンのところでゴハンを…」「散歩していて男の人に声を掛けられて…」ということが多いですね。
仲の良い友達のことは聞いたことがありませんでしたね。
誰とでも友達になれる、っていうのは本当に仲の良い友達がいない、ということの裏返しかもしれない、そんな私の考えはそんなに間違っていないですよね。

「ここのお店も2~3ヶ月したら辞めようと思ってる。」
「その後のことは考えているんですか?」
「ううん、まだ。これから考える。」
「そうですか。良かったら、どうするのかを決めたら教えて下さいね。」

君のことをちょっぴり人より多く知っているだけ、の自分にできることはほとんどありません。
でも今一つだけできそうなこと…。
夢はあるけど、現実に押しつぶされそうになっている君に、この曲を贈ろうと思います。
音楽の大好きな君へ。

君のファンの1人のオヤジから


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