平成15年2月15日、今朝もしんどいと。もしかして点滴の量が母にとって負担なのか?

病院に電話する。S医師学会のため休診だったが、H看護師に伝言。夜の点滴までにS医師から電話をもらうことになった。

私は職場の看護実践報告会の原稿書きに難航していて息子の習い事の送り迎えを姉に頼む。

結局、母は寝つづけ何を言ってもちゃんとした答えが返ってこない。脈、血圧も正常、眼球横染なし、熱感ない。しかし、夜7時に38.6℃。8時には39.3度に。S医師の電話を待てずH看護師に電話する。今朝と状況が変わり熱が出始めた事を告げる。

S医師より電話。風邪症状の有無、インフルエンザの関節痛に有無など聞かれる。鼻汁は13日に、関節痛はない事言う。用心のため、アセトアミノフェンの解熱剤とインフルエンザの薬であるタミフルRを内服するようにしようということになる。21時過ぎにS医師到着。突然の訪問に母はびっくりした様子。

バイタルを測定、全身状態診る。12日の採血結果で肝機能問題ないため肝臓からではなくやはりインフルエンザかもしれないと。用心してタミフルR、カロナ―ルR内服を開始。朝のロピオンRは非ステロイド炎症剤のため中止。カロナ―ルRで代用する。S医師がはっきりと母に「お薬飲んで下さいね。」と言ってくれる。「はい。」と言うが多分上の空の様子。

私が送ろうとS医師を送ろうとすると「私は一人で帰れるから先に薬飲ませてあげて。」と。大きな声で「お母さん飲んで。」と言いながら薬を口に入れてやっと飲む。

点滴は予定通り22時から始めるも一向に仰向けになってくれず仕方なく大きな声で言う。

点滴が始まり20分ぐらいで今日初めてはっきりした口調で「点滴始まったん?」と聞く。

「もうしたよ。先生がね、もしかしたらインフルエンザかもしれないって。だからくすり飲まないといけないって。」

「飲むの?」

「もう、飲んだよ。」

と言うと、また寝始める。

看護実践報告会の原稿をどうしても書き上げ、職場の同僚のTさんに渡さないといけないため部屋に机を持って行き徹夜のつもりで始める。Tさんは、母優先で言いと心から言ってくれるが、彼女一人に任すなんて出来るわけがない。協力してくれる人がいてくれるならともかく、いままで一緒にしてきた事なのにどうしても彼女だけに負担を掛けたくなかった。同僚であり親友なので当然でした。

 明日は息子がどうしても私と主人と三人で出掛けたいと言っていました。行けそうにない事を言うと、

「ママは僕にたくさん悪い事をしてる。」

「どんな?」

「遊んでくれなかったり。」

「そっか。ほんとやね。ごめんね。」

辛かった。

母も次に仕事も大切で息子がその次になっていました。私はいつもそうでした。主人と息子より母や仕事、それ以外のことに重きを置いていたような気がします。寝顔を見ながら複雑な気持で、母の部屋に行きました。 

 次の日、私が一緒に寝ていないことに気づいた息子が降りて来ました。私が寝ている幅70センチほどの所に自分も寝ようとします。ぬいぐるみまで持って本格的です。これから息子は自分が寝たら下の母のところで寝るということが分りだしました。今まで途中で起きなかったのが起きるようになりました。

いずれ母がもっと状態が悪くなり終始側にいないといけなくなった時、どうしようか少しだけ不安でした。その時私が息子のことも気に掛け、かつ母の対応も出来ないといけない・・・母にとったら娘であり、息子にとったら母である私のそれが使命だと思うからです。自分に両方できるか?この私が?