bomm21-masaakiのブログ

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突然ですが、転職することにします(笑)
一番の要因としては会社が傾いてきたこと。
今までうちのデザイン会社をごひいきにしてくれていた大手映画会社の
宣伝プロデューサーが部署移動してしまい、新しい担当者に変わったんですが、
その新しい担当者にもごひいきにしているデザイン会社があるわけで。。。
ここ2年くらい、そのクライアントからの仕事量が極端に落ちていきました^^;
あれよあれよと、会社の経営も行き詰まり、
現在の給与はピーク時の半分以下になってしまいました。。。
家族を養わねばいけない身なのに、こりゃイカンと思い、立ち上がってみたよ。


振り返ってみると、12年もこの会社に勤めてたんだなぁ~。
時が経つのは早いもんだ。
まだ俺が入社したての頃は、映画のデザインをする会社って数えるほどだった。
仕事の依頼が多くて断ることもしばしばあった。
もともと酷使されまくっていたデザイン会社から入社したから
今時珍しい、デザイナーの地位が随分高い業界だなぁ~と当時から驚いたのを覚えている。

そこから数年、洋画がどんどん衰退していき、
邦画、特に東宝の1強時代に入ると、多くの配給会社が倒産していった。
そして散り散りになった人達が少数で集まり、小さな配給会社が沢山出来た。
それによって、公開される映画の本数も年々増加していく。
2005年当時は年間700本程度だった映画も、2016年は1100本を超えている。
その中で世間一般の人達が目にする映画ってほんとにごくわずかだと思う。
お金を掛けてテレビでCMを流せる映画は一握り。
「ここ一年で気になった映画のタイトルを10本教えて」といって
答えられる人がどれだけいるか。
日本人が映画館で映画を鑑賞する平均回数って1.3回だそうだ。
まぁ全く見ない人や年間100回以上観る人もいるから単純計算するのも変だけど。
けど、その1.3回を獲得するため、映画に携わる人達は必死で日夜頑張っているのだ。

ちょっと脱線したけど、小さい映画会社はそれに比例して、資本力も弱くなり、
有名俳優や有名監督の映画を買い付けるお金はない。
無名の役者や監督だけど、斬新な切り口の映画や賞レースに絡みそうな映画を安く買い付け、
大ヒットを狙う、いわばギャンブルみたいな感じ。
そういった映画は当然デザイン料も安くなる。
うちは当初、小さな配給会社に、その料金じゃデザイン出来ないと、強気に断っていた。
すると、行き場を失った映画は、フリーで活動しているデザイナーや、
全然別の業界でやっているデザイン会社等へ流れていき、
気付いたときには色んなデザイン会社が参入してきて溢れかえっていた。
それによって今度は価格競争が始まる。
暗黙のルールで決まっていたデザイン料の相場が一気に崩れ、
単館系の映画、大きい映画も半額程度に落ち込んだかな。

映画業界、時代の流れで今後どうなるか。
俺がいた12年間でも大きく変わったように思う。
邦画時代の訪れと共に、昔ながらの小さな映画館は次々に閉館され、
変わりに出てきたのはシネマコンプレックス、いわゆるシネコン。
TOHOシネマズや109シネマズ、ワーナーマイカル(現イオンシネマ)など、
ショッピングモールなどと合体した複数のスクリーンをもつ映画館が続々と増え、
より手軽に身近に映画が観れるようになった。
しかし、それを邪魔するように頑張ってしまったのがDVD。
プレイステーション2の大ヒットも重なり、一般家庭がVHSからDVDへ移り、
TSUTAYAが急伸。映画だと1,800円掛かるものが、半年待てば400円で観られる。
そこからさらに、スマホの登場。これで一気に流れが変わった気がする。
便利になった反面、情報過多がハンパない。
ネットニュース、Facebook、Twitter、インスタ、YouTube、ゲームアプリ。
見たい動画、見逃したテレビ、映画の海賊版、
ちょっと検索すれば、何でも手元で観れてしまう。
今の若者はわざわざ劇場まで足を運んで1,800円使ってスマホの電源消されて
2時間拘束されるなんて耐えられないようだ。
実際、洋画の公開初日なんかでお客の入りを出入り口で見守っていると、
シルバー層が大半を占めている。
この世代が死んだらどうなるんだろう?と思わざるをえない。

安泰と思われていた邦画にも陰りが、
ネタ切れで漫画の実写化、テレビドラマの映画化ばかりに頼り、
リスクを避けるために共同出資を募り、製作委員会を立ち上げるのが最近の傾向。
お金を沢山集められるメリットはあるけれど、
委員会みんなが納得しなければいけないため、リスクの少ない方向へ進む。

○○というアイドルはファンクラブが50万人、そのうち意欲的にお金を使ってくれるコアファンは15%、
○○というグループはファンが20万人、○○は1万人、これとこれとこれとこれを足して、主題歌はこれで。。
100万人動員は見込めるので大ヒット確実。
こんな企画書が飛び交ってる時点で、本末転倒。物語が二の次になってる。
利益しか計算してないやり方をしてたら映画離れも頷ける。
付加価値をつけるために、3Dや4DXとか画質が綺麗とかやってるんだけど、
やってることが家電メーカーのテレビの開発と同じ(笑)
2017年現在、アニメか、ディズニーか、ファミリー映画しかヒットしませんな。


これも1つの時代の流れかな。
そんな時代の流れにうちの会社は飲み込まれてしまった。
それに太刀打ち出来るほどの営業力、デザイン力がなかった。
仕事が嫌で辞める訳じゃないから、正直悔しい気持ちも結構あるんだけどね。
世の中に残るデザインの仕事がしたいと夢見てきたボンクラにしては、
映画50本、DVD50本、世の中に残せたんじゃないか。
ポスターは剥がされてしまうけど、皮肉なことにネットでいつでも検索出来る(笑)





さてさて、ようやく転職の話だけど、
若い人材を酷使して、安い給料で終電&徹夜は当たり前、残業代なんてもってのほか、
休日出勤もありまっせ、が常識なのがデザイン業界。
最近騒がれているブラック企業が大半ですね。
不謹慎だけど、ついこの前、電通の自殺した女の子を見れば分かる。
「好きなこと仕事に出来るんだからお金なんて良いじゃない、寝なくても良いじゃない」
いやいやダメだろ。って感じ。
俺もmixiの日記に書いたかもしれないけど、寝不足過ぎて死にたい願望が生まれたり、
「明日地球が滅びれば良いのに」が口癖だった頃があったな。
2ヶ月フルで休みがなくて、イライラがピークに達して、
酔ったサラリーマンと血まみれの殴り合いをしたこともあったな。。
なんか色々思い出してきた(笑)

もう俺も36歳なんで、
若い感覚が大切なデザイン業では結構致命的なんだよね。
新しい会社でいきなり36歳が仕事教えて下さいってきても使いづらい。
嫁も子供もいるからあんまり安月給で雇う訳にもいかないし。
転職エージェントにも相談してみて、キャリアがあるからデザイン業界で探すのがベタ。
という判断になったんだけど、どうも俺の気持ちがついていってない。
もともと今の会社の前に2社デザイン会社を経験して、
やりたいと思った映画のデザインで続かなかったら
足を洗おうって決めて入ったから。。これ以上やりたいデザインがない。。。
それに拍車をかけるように、子供ともっと一緒にいる時間が欲しい!と思うようになった。
朝起きたら保育園にいってしまってるし、夜帰ったら寝てしまってる。
週末しか会えないのがとにかく苦痛だった。
自分の人生の主役が自分じゃなく子供になってしまった。
男だし、中高生になったら親に見向きもしてくれなくなるのは分かってるんだけど、
現に俺がそうだったし、激しい反抗期もあったから。。
だからこそ、一緒にいられる今を大事にしたいという気持ちが強くて。
そういうのを色々考えてたらデザイン業に未来を見いだせない。

けど稼がないといけない。
求人サイトを見ながら熟考の毎日、
タクシー運転手、年収高めに表示してるけどホントか?
解体業、肉体的にかなりキツそうだけど、稼ぐのに手っ取り早い。
印刷所のデザイナー、うぅ~む現実的だけど、未来はあるのか。。
ヤマト運輸、正社員になれれば高収入みたいだけど、運もあるとか。
トラック運転手、休み少ない、つーか俺に運転出来んのか?
不動産営業、年収1000万以上可能?ノルマに達しないと追い込みが激しい。
風俗のドライバー、なんか抜け出せなくなりそう。。。



結果・・・
老舗鶏肉の営業をしようかと(笑)



少ないかもしれないけど書類審査を通過した3社ほど面接に行きました。
1つは空間デザイン、イベントのブースデザイン。
給料は良さそうだったけど、基本全てがコンペなので、とにかく拘束時間が長そう。
徹夜してます感が面接してくれた社員やオフィスからプンプン匂ってた。
そのうえコンペに負けたら全てが無駄。


2つめは家から近めの特殊印刷所。
パチンコ系ののぼりや椅子のシート、床マットへの印刷などなど、デザイン要素は少なく、
残業も少なめ、人も良さそうだが、パチンコへの依存が高そう。パチンコ業界自体が下火だから
先行きが不安。今の会社のように大口を逃したら一気に衰退しそうなのが恐い。


3つめが鶏肉の卸し。
創業100年以上、飲食もそんなに好調と言えないが、少量を多くのお客へ卸しているため、急激な傾きはなさそう。
基本給は激安だけど、残業代や手当などで働いた分はバックされる。配送系でありがちな給与システム。
ここ数年好調なため、黒字分はしっかり社員に賞与。2年目で120万の実績だとか。


まともなデザイン会社を1つも受けていないのって我ながらどうなんでしょ。。。後悔するかな。。。
広告業界専門のサイトでも経歴と作品を見て、デザイン会社から直接お声掛けして貰ったんだけど、
やっぱりどうしても乗り気になれず。。。じゃあ登録すんなってね。
こんなモチベーションじゃ失礼だと思い、お断りを。。。


鶏肉もしんどそうなんだけどね、
配送も手伝うし、顧客管理もするし、新規開拓営業もしてもらいたい。
給料上げるためには1日12時間労働、朝4:00~16:30、休日も105日、
たぶん今の会社は125日以上休んでるな~。
忙しいけど17時には家に帰れそうだから、夕飯から寝るまでは子供といれる。
社長や社員の人柄が良さそう。
これは実際仕事仲間としてやってみないと分からないね。
デザインのスキルも存分に活かしてもらいたいと言ってくれている。
チラシやパンフレット、新しいブランド肉のプロモーションツールなど。


てか俺がスーツ着て営業なんて出来るのか?(笑)
ネクタイの結び方も怪しいんだけど。。。
まーいっか、取りあえず、やってみてみないと分からん!



今日はこれから前の会社のヤツと飲みにいってくる。
デザイン辞めるって言ったら相当ビックリしてたけど。
何かしらんが、御馳走してくれるらしいわ。