結果論として存在する、論文総合得点の足切り | 1回目で三回試験合格を目指す

1回目で三回試験合格を目指す

「2回目で司法試験合格を目指す」「1回目で二回試験合格を目指す」の続編
1回目の司法試験に落ち、2回目の司法試験に受かり、1回目の二回試験に受かった私が、1回目で三回試験合格を目指すブログ ←ややこしい
内容は、法律に関する話題やニュースの感想等がメイン

 今日のブログは、昨年の司法試験の結果を多く前提にしているので、予めリンク先を示しておきます。


 去年の司法試験は、総合評価(総合得点)で780点を取れば合格でした。

 そして、短答の満点は350点で、この得点は1/2倍されて総合評価に反映されます。
 仮に、短答で満点を取ったとすれば、それは175点総合評価に加算されるため、論文総合得点で605点以上取れば合格となります。逆に605点未満であれば落ちます。
 論文の点数は14/8倍されるため、605点に必要な素点は345.7点(小数点第2位以下切り捨て:以下同)です。


 この結果から何が分かるかというと、
 去年の司法試験において、論文の成績が346点未満だった者は、仮に択一が満点であったとしても落ちている
 ということです。

 そして、論文の成績が346点未満だった者に該当するのは、論文のみの成績が2897番より下だった人(2362人)です。つまり、2897番以下だった人は、短答の結果いかんにかかわらず、受からなかった人と言えます。これは、本来的な「足切り」とは意味合いが異なりますが、論文総合得点における足切りのようなものだと思います。

 これほど多くの人が論文総合得点の足切りに合う理由というのはたぶんたった1つで、総合評価に対する短答の配点が必ずしも高いとはいえないからです。これが全てだと思います。
 それだけ、論文の結果が重要で、短答の結果が論文に比して重要ではないということです。短答に通っていれば合格の可能性があると様々な場所で言われているのは、こういう理由なのでしょう。


 この「論文総合得点の足切り」という概念、流行りませんかねー??
 論文の結果が重要で、択一の結果がそれほど重要でないことを説明する上でわかりやすいような気がするのですが・・・。