5月中旬の講演の原稿を書こうと思ったのですが、別でちょっと理不尽なことがあって、その気になりません。なので、全然違う話題について日記を書きます。

今日のサンデープロジェクトの特集で、米国のMLB(Major League Baseball) やNHL(National Hockey League) のオーナーにインタビューしている中で、ヒューストン・アストロズのオーナーが「どうして親会社の宣伝をしないのか?」と質問されて、「MLBのチームのオーナーになることは、地方の首長や政治家になると同じように、地域社会に貢献すると言うとても名誉な仕事だからです。」と言う主旨の答えをしていました。どこやらの政治屋さんたちやオーナーさん達に聞かせたい言葉でした。
 Wifeの用事で出かけたので、途中までしか見ませんでしたが、その後は浦和レッズの地域密着型の経営に就いて、特集していたようです。地域の自立を叫ぶ私でさえ、数年で駄目になるのではないかと危惧したJ1リーグが今も頑張っているのは、地域に根ざしたファンサービスや経営哲学の下でチームを運営しているからです。浦和レッズしかり、鹿島アントラーズしかり、ジュビロ磐田しかり、もちろんその他の地域のチームもしかりです。そして、地域のサポーターの支援の強さとチームの充実振りが正比例しているようです。
 僕は、行く先々その地域の人々に独立することを説いています。例えば、スマトラ島の独立とか、九州の独立とか。これは、直ぐ政治的に独立すると言うよりも、地域の精神的、経済的独立を説いています。
僕が九州に来て最初に手がけた三井物産の「焼酎ルネサンスプロジェクト」も、九州の活性化と地方の良さの宣伝を狙ったものです。芋焼酎と言う素晴らしい品物があったので、それが可能になりました。最初は反対も多く大変でしたが、ちょっとした発想の転換とパブリシティー(広報)の活用が大きな力を生みました。もちろん、大都市は市場としてとても重要であることを否定しませんが、中央を見て、その指示を仰いだり、その資金を口をあけて待つと言うのでは、いつまで経っても地域活性化は望めません。
地方自治体も国の金を当てにして大きな箱(建物)や施設を作るのではなくて、地域の物産を振興し、しっかり内容のあるソフトを発信出来る組織の構築にもっと力を尽くすべきであると考えます。例えば、MLBのミニッツ・ゲート・パークの建設費用200億円の内、地方自治体の負担は150億円と言っていました。この日本では考えられないような負担額も、MLBの試合やその他のイベントで経済的にも精神的にも地域に大きく貢献し、意義深い投資になると考えます。
このことは、企業活動や音楽や他の芸術についても同様だと考えます。そして、地方の自立は、私達個人の自立とも通じるものがあります。国が与えたり、命令したりするのではなく、地方や個人が自立することで、国は活性化され栄えます。それが、本当の民主主義であろうと思量します。