昨夜のニュース23で中日ドランゴンズの落合監督がオレ流を語っていました。「選手時代に『オレ流』の個人主義を通していた監督がチームを纏めている」ことを聞かれて、「選手には『チームのためでなく自分の為に頑張れ。』と言っている。個がしっかり仕事をし、それを自分が纏めれば良い。」と言っていました。

 商社で働いていた頃、個性の塊みたいな人々がたくさんいて、一人一人がやるべきことをやっていて、しっかりチームとしての会社はしっかり成り立っていて、とても魅力的でした。(個人主義は利己主義ではありませんから、お互い個の力を尊重し合っていました。)だから、落合監督の話は良く分かります。

 もちろん人間は完璧ではないので、得意なところで力を発揮し、それを組織が受け容れいかに公平に評価するかが不可欠なのだと思います。まあ、そんな評価システムが出来ると日本の社会ももっと伸びることでしょう。

 個性の大切さが叫ばれる中で、何でも法律や規則で横並びを強制するのは、良いシステムとは言えません。昨日国旗・国家の強制を違法とした東京地裁の判決が出ました。僕は海外生活が長いので日本を愛しています。オリンピックや国際スポーツ大会で君が代を聞き、日の丸を見るとウルウルします。自分が歌うときは、君が代の「君」を「民」に代えて歌っていますが、特に違和感はありません。でも、これが上からの強制だとなると話は別です。何か怖い意図のようなものを感じますから、それを受け容れない人々がいるのもごく自然のことだと考えます。従って、判決もごく当然なものだと考えます。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060922k0000m040087000c.html

 何でも法律や規則で縛ろうとすることが、国民が自分の頭で考える意欲をそぎ、個の力の伸張を阻んでいるような気がします。「右向け右」では真の民主主義は生まれないのではないでしょうか。

山口実