193億円
193億円 こんな金額目の当たりにしたことはありません。
何の額かと言うと、サッカーくじtotoを扱っている日本スポーツ振興センター(以下センター)の
累積赤字の金額。
昨日日本テレビの夕方のニュースで放送していたのでつい見てしまった。番組内では
スポーツ団体に対する助成の実状、赤字の実態、天下りの事実と役員報酬の金額等を取り上げ
ていました。(報道の内容に対する感想はワイドショー的なもので取るに足らないものだと思った
ので詳しくは触れません。)
totoは国が始めた事業である事は知っていたし、売上不振で赤字経営である事も知っていまし
た。正直今更この話題??と思いましたが、トトの知名度が多少なりとも上がったればこその
話題なわけだなぁとも思ったわけです。
国がやる事業なんて大概胡散臭いし、天下りはあるし、いい加減な事業の見通しの甘さや、何を
やってもいい加減であることは間違いないですね。
totoの販売開始後最初の交付では、約55億あったものが本年度は8000万にまで落ち込んで
いるらしく、そんな状況でも存続させる為に平成15年度からの4年間で180億にもなる額を税金
で補填しています。
totoは各スポーツ団体への助成金といった財源確保の手段。売上金から独自に財源を確保する
ことで存分に選手の強化・育成、スポーツ施設の充実などが図られる素晴らしい事業という体
なのに、赤字になっている事で本来の目的である“助成”が全く成されていない現状はなんとも
お粗末。totoBIGがフィーバーしたお陰で売上金がもちなおした今でも、返済に追われている
現状では助成金の交付は見込めず、それならば投入した税金を助成に充てた方がよほど
有意義と見る向きがあって当然。存在意義が問われて当然。
番組は最後に、目的の果たされていないトトに存在意義はあるのか?
と問いかけていましたが、スポーツ振興という意味での存在意義は現在全くないです(分かって
いて買っています)。ただし、しょうもない現状でも“くじ”としての存在意義は充分にある(だから
買っています。メインは自分で予想するトトですが)。
6億円の当選実績が上がれば上がるほど公営ギャンブルとしての地位は確立されていきますよ。
単純に最高6億という高額な当選金額の響きは刺激的ですからね。現に射幸心を牽制する流れに
逆行したことで購買者の食いつきが良くなったことは、BIGの売上金が示しています。
キャリーオーバー発生の度にトトBIGは賑わっていますからね。
スポーツ振興が目的だと知らない人、赤字経営、赤字補填に税金が使われている事実を知らない
人は沢山いるはず。いい“くじ”だと思っているはずですよ。
でもサッカーくじの存在が悪いんじゃありませんから。国からの交付に頼らずに資金
を捻出しようとする姿勢は間違ってないと思っています。
あくまでも運営している人達が盆暗なだけですからね。事業が頓挫するわ、
負債だけは残るわ…やりかねないですけど。不買運動するつもりもないですし。
利益を上げることが目的を遂行する為の最善の手段なのだから、無能な高給取りの
オッちゃん達を席に座らせておくよりも、外からちゃんと経営ができる人を連れてきて
欲しい。“くじ”の存在意義を問う前にセンターの存在意義を考えた方が問題解決
には近道だと思いますよ。