ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ | 私が観てきた映画など(Movieノート、カセットテープより)

ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ

2017年ー平成29年10月17日  テアトル梅田

2014年ー平成26年作品  THE PRICE OF DESIRE

 

映画は開巻のオークションシーンで惹き込まれていく、競り上げていく老女は本作品の主人公アイリーン・グレイ(オーラ・ブラディ)だ。邦題にはル・コルビジェ(ヴァンサン・ぺレーズ)の名前も有るので彼の作品かと思っていた。インテリア・デザイナーとして既に有名だった彼女が、どの様に建築家ル・コルビジェと関わっていくかは観てのお楽しみ。作品は彼らの半生を描いているがベタな描き方で無いのが良い。再現ドラマ仕立てだがル・コルビジェにト書きの様にその時の心情などを観客に語りかける演出が功を奏していて伝説の天才たちのイメージを作り上げているのが秀逸だ。

そして何と言っても素晴らしいのはグレイを演ずるオーラ・ブラディの老いて行く様だ、個性や天才振りを失わず伝説の人物に昇華させている。

もし機会があれば、彼女が設計した自宅”E.1027”をフランスまで訪ねてみたい。