今回は久しぶりに漫画のご紹介です。

月刊コミック雑誌「ARiA」で連載中の

「マーメイド・ボーイズ」第一巻。

 

 

 

「マーメイド・ボーイズ」 さらちよみ:著

(講談社 2016年8月刊)

 

 

 

 

人魚の女王国の王子ナルは21歳。

女王は彼を早く結婚させたがっていますが

本人は禁じられている人間の世界を見に行くことが大好き。

ある日、学校帰りの女子高生、波を見かけて一目惚れします。

海に落ちて溺れかけた波を助けたものの、

通りかかった波の幼馴染の嵐に波を助けた手柄を横取りされ、

自身は人間と接触した罪で海底に監禁されてしまいます。

が、牢の中で長年閉じ込められている魔術師メロウと知り合い、

彼に人間にしてもらえることに。

自慢の美貌と引き換えに人間になったナルは

波が家族と経営する旅館で暮らすことになりますが、

俺様気質全開で自信たっぷりに波に言い寄った結果、

見事に彼女に嫌われてしまいます。

海の世界では美貌の王子だったナルは、

人間になったら15歳のさえない少年なのです。

おまけに、一年以内に波と結ばれなければ泡になる、

と魔術師からは言われています。

波の幼馴染の嵐も彼女に恋心を抱いている様子。

ナルは波と結ばれることができるのか・・・。

 

 

「人魚姫」の男女が入れ替わったような設定ですが、

人間になるのと引き換えにするものは、声ではなくて美貌。

とはいえ、15歳の姿の王子もなかなか可愛いですけどね。

人間の体にも文化にも慣れていないので、

人の前に素っ裸で現れてしまうのは、この手の作品のお約束かも。

一年以内に恋が成就しなかったら、もしくは人魚であることが

人間に知られてしまったら泡になってしまう、

海水が体にかかると人魚の姿に戻ってしまうなどは

人魚から人間への変身ものではよくある設定ですが、

この作品の特徴は主な登場人物の男性がほとんどイケメンなことかな(笑)

人魚の尾びれの描き方があっさりしているのは、

尾びれフェチ(笑)の私としては、ちょっともの足りないような。

もっと曲線的なしなやかな形ならいいのにな~。

(あくまで私の感想ですが)

 

 

ナルと同じく人魚から人間に変身して高校生活を送っている涼は、

その目的が人間を殺すことだと言います。

一方、ナルを人間界に送った魔術師メロウは、

その隙に自分が王子になり代わることを企んでいる様子。

ナルの監視役として地上に送られた青年ロアなど

気になる登場人物たちがどう動くのか、これからの展開に期待しています。