洋裁に「これが正解」というものはないと言われています。
「~でなければいけない」ことはないし、正解もない。
だから難しい、けど楽しい。
服作りは人それぞれ培ってきたスキルが違うため、その人に合った作り方は十人十色。
色々な洋裁教室や縫製職人に習ったとしても、教え方もバラバラです。
洋裁の「常識」が実は「常識で非ず」であるのは当たり前の話。
そして、必ずしも「知りたいことを教えてくれる」わけではないんですよね。
「作り方の手順」だけの教え方だと、そこに至るまでの過程や考え方という理解が欠落してしまいます。
洋裁は奥が深い世界で、手作業の工程も多く、ノウハウだけでは上手になれません。
服の形にするために、ひとつの動作にも大事な意味があります。
何を見て、どこに注意して、どんな理屈で、その方法論を採用するのかを理解することで、バリエーションに富んだ美しい服作りが出来るのです。
「なぜそうするのか」ということを追求していけば、その「本質」が見えてきます。
この「本質」こそが大切で、よく考え実際にやってみることでより理解が深まり、そこで初めて自分なりのコツとして会得できます。
わたしは、既製服の縫い方からオートクチュールの縫い方まで色々な洋裁教室で学びましたが、その中でユニークな指導法を受けたことがあります。
長年の失敗経験から「本質」を見極めてこられた方で、教科書とか洋裁の常識にとらわれず、その「本質」に裏打ちされた実践的方法論は、難易度の高いものも平易なものに替えてしまうほど、説得力がありました。
理屈で納得させ、しかも模範実技で教える、まるで「生きた教科書」のような先生。
「本質」を熟知しているからこそ、「教える」ことができるんだと思いました。
洋裁の面白さは、「本質」を究めることでわかるということです。
寒いの苦手にゃー
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