パターンメーキングで使う「三種の神器」と云ってもその人その人でまちまちですが、本当に便利だと思うものは、縮尺原型と縮尺定規 、トレーシングペーパー(トレペ)の三種。
この三種の神器は、製図を描く際に大活躍しますね。
縮尺原型は1/4縮尺の文化式原型(成人女子用)で、大きなスペースを必要とする原寸図の代わりに、省スペースで使えます。
原寸サイズの製図をする要領で、細かな計算をせず簡単に原型の縮尺図が描ける便利なもので、縮尺定規1/4と一緒に使います。
原型をどう操作するか、あるいは基本の各種デザイン、シルエットの作図を練習にもなるし、ダーツ移動やパターン展開にも活用できます。
それ以上に大活躍するのが、トレペ。
縁の下の力持ちといったところで、トレペは平面作図に欠かせない神器。
プロのパタンナーさんもよく使い回していますね。
でも実際の使い方を正しく理解しないと、ただの持ち腐れになってしまいます。
例えば、ダーツの製図を引くときにダーツを畳んでルレットで印付けしたり、ダーツ展開などハサミとメンディングテープで切り貼りしなくても、紙面を汚さず正確にトレースできます。また前後身頃のAH(アームホール)線や衿ぐり線のつながり補正などにも活用します。
実際のやり方は少し複雑な操作が必要なので、正しい使い方をマスターするにはプロのパタンナーさんに教えていただいた方がいいですね。
他の活用法として、トレペを使ったグレーディングがあります。
マスターパターンを大きくしたり、小さくしたりする作業を「グレーディング」と云いますが、グレーディング操作が理解できると、体型上の補正、パターン修正、デザイン変更などに活用できます。
グレーディングの方法には、切開線方式とピッチ方式があります。
マスターパターン上に移動量(ピッチ)を切り開く方法で、切開線はグレーディング位置を示す線で、各切開線を切り開いてグレーディングします。
マスターパターンの上にトレペを載せて、切開線で切り開いた状態にして写し取る方法で使います。縦の切開線は幅のグレーディングをする線で、横の切開線は丈のグレーディングする線になります。
ピッチ方式は、各部位にグレーディングピッチを設定して、マスターパターンもしくは用紙(トレペなど)を移動させながら写していく方法です。
パンツを例に、切開線方式でグレーディングしました。
パンツは膝下が地の目線(プレスライン)で左右対称になることが基本なので、地の目線を基準にして上下・左右にグレーディングします。ウエストダーツの分量と長さは変化させません。
トレペがないと、緻密な精度に仕上げることはできませんね。
めぐちゃんは これでデンタルケアするにゃ
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