棟上式のときに、女の七つ道具を
棟木に飾るようになったといわれます。(現在でもされている方も)
女の七つ道具=紅・白粉(おしろい)・鏡・櫛
かもじ(髪の毛のそえがみ、いれがみ)
笄(こうがい)→髷にさす箸のような髪飾り・針 の七つです。
これは、昔有名な棟梁が棟上式の前の日に
玄関の柱を短く切りすぎてしまって、どうしようかと
こまねいていたところに、それを見ていた棟梁の奥さんが
枡(ます)を使って組んでいれたらどうだろうかと
提案をしたそうです。 柱の長さの足らない分を枡組み
(柱の上にあって、枡形などを組み合わせて棟木を支えるもので
社寺の建築にみられます)
をして補ったら、よく仕上がって無事に棟上式を終えたそうです。
けれども、棟梁は自尊心が高かったのか、奥さんが考えたから
上手くいったことが世間に知られるのが恐くて、口封じに
奥さんを殺してしまったそうです。 その後、棟梁は自分の愚かさを
とても後悔して、供養するために棟上式の際には、
女の七つ道具を必ず飾るようになったという話があります。
住まいを建築する = 建前(たてまえ) →男の仕事の執念と生き様
「本音と建前」といいますが、 日本人の特徴でもありますね。
この言葉の語源ともなっているようです。