なんの話やら | どうでもいい話

なんの話やら

今日は音色について話します。

ピアノとギターの音色って違いますよね。しかしどちらも、タイトにはったスティール弦をはじく、という同様の発音構造を持っています。では何が違うのか? それは倍音構造と大きさとサステーンです。

倍音というのは、基準音の周波数の2倍、3倍といった周波数をもつ音です。楽器は各々異なった倍音構造をもっています。例えばAという楽器は「ド」の音を鳴らしたときに、1オクターブ上の「ド」が基準音量の50%の大きさで同時に出るけれど、Bという楽器では1オクターブ上が20%で2オクターブ上が30%で出る、といった具合でしょうか。

倍音構造に低音成分を多く含む楽器(A)と、高音成分の割合が多い楽器(B)では、同じ高さの音を比べても耳ざわりが違います。Aは柔らかく、Bは金属的に聴こえるはずです。

あとサステーンというのは英語で「保持する」という意味ですが、とりもなおさず音の立ち上がりから減衰までの長さを表しています。ドラム等の打楽器はサステーンが短く、オルガンは長い、と考えれば分かりやすいかと思います。

これらの要素がコンプレックスに絡みあい、楽器は独自の音色を出します。

人の声質もしかり、です。倍音構造は口腔の構造によります。

もしかすると高音域を歌うオペラ歌手に、太った人が多いのは構造的なものなのかもしれませんね。脂肪が増えると高音域で共鳴しやすくなるとか。いや実際のところなんて知りませんよ、あくまで私意です。

でも筋肉質な人に比べると密度が小さくなるので(脂肪は筋肉より軽いので)、身体全体としての共振周波数が高音側にシフトしているはずです。密度の平方根は周波数に反比例するはずなので。高校物理でやった記憶があります。逆に考えると、筋肉質の人は低音部を豊かに歌えるハスキー君ということなるので、経験的に間違ってはいない気がします。

骨、脂肪、筋肉の密度がわかれば確かなことが言えるのですが、データ不足。

そういえば雑誌かなにかの評論で、誰かが「ミスチルとブライアンウイルソンについては曲が素晴らしいことはわかるのだが、声が嫌いなので聴かない」と言っていました。

なるほど、わかります。声質の好みってありますよね。ミスチルについては聴く機会も多いでしょうが、ブライアンか……。ご存知の方もおられるでしょうが、ブライアンウイルソンはビーチボーイズのリーダーです。僕は彼がソロになってからの楽曲を聴いたことがないのでなんとも判断がむつかしい。彼が普通に歌っているのをあまり聴いたことがないんです。(ビーチボーイズ時代のメインボーカルはマイクラヴで、ブライアンはだいたいファルセットでコーラス)

多分この二人に共通しているのは「高音域で歌う」ということでしょう。

一人称の意見を言うとすれば、「僕はミスチルは聴かないけれど、ビーチボーイズは聴く」となります。僕も桜井さんの声あまり好きじゃないので。

あと自分がやる気なしだからなのかもしれませんが、ソウル的(どういう定義かわかりませんけれど)な声も苦手です。ミーシャさんとか。

この話に関連して、非常に完全に余計なお世話ですが、「水野マキさん、石原さとみさんは声で損をしているんじゃないかな」と思いました。

じゃあ逆に好きな声は? と聞かれるとそれもまた困ります。ですから無難に「ポールマッカートニーとか」と答えておきましょう。ちなみに今までで一番いい意味でぞくっとした声は「キテレツ大百科のオープニングで流れていた「スイミン不足」という曲中の、「今日もーいつーもの」というところでボーカルの声がぶれて裏返ったときの声」です。