映画「子猫をお願い」 | ある在日コリアンの位牌

映画「子猫をお願い」

タイトル: 子猫をお願い
 
 10代後半~20代前半の女性は、だまされたと思って是非、見てください。お勧めです。
 
 舞台は韓国の仁川(インチョン)。女子高の同級生だった少女5人は、卒業後、それぞれの人生を歩んでいるのですが、事あるごとに集まりを持つ。少女から大人社会へと入っていった20代そこそこの彼女たちの夢と挫折、孤独と希望など青春像を描いた秀作。監督は チョン・ジェウン、「ほえる犬は噛まない」のペ・ドゥナ出演。

 特に5人の彼女たちの中で、サウナ屋の娘役で出演しているペ・ドゥナと、両親を山の事故で亡くし祖父母と崩れかかったバラック家で暮らす無職のオク・ジヨンの心の触れ合いが、青春の闇と光を強烈に映し出している。
 
  オク・ジヨンが拾った子猫のティティ。子猫は、彼女たちの手から手へ渡っていくが、この子猫のように彼女たちも漠然と未来に不安を感じている。


 悩みながらも、自分の道を探し、進んでいこうとする彼女たちに、共感する人は多いのではないか。


 

 港町、仁川の風景とチャイナタウン。この映画の舞台が成功者を象徴する街ソウルではなく、仁川であることも、この作品を成功させていると思う。



著者: 前川 奈緒, チョン ジェウンタイトル: 子猫をお願い