久々のブログ更新です。
この一週間、珍しく体がついてこず、JJのお昼寝をみはからって寝てばかりの日々を送っていました。
2ヶ月半の日本滞在から帰って来て2日後、長男Rは幼稚園にいきました。
帰って来て数時間したら、あれれ…
シクシクと泣き出したのです
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小さい頃から、転んでも注射をしても泣かない子です。
最近はお年頃なのか甘え鳴きや我がまま泣きをするようになりましたが、こんな風にシクシク泣くのは珍しい。
聞くと、「胸がモヤモヤ気持ち悪い」と表現します。
よくよく話を掘り下げると、R、人生初の逆カルチャーショックのようでした。
例えば海外に行って、新しい文化に触れ、刺激や衝撃を受けることをカルチャーショック、といいますよね。
カルチャーショックは、きついこともあるでしょいうが、大抵は新しい環境に行く、アウェーな環境に行く、と心算ができているから楽しい面もあるし、案外楽なのです。
一方、外国である一定の期間を過ごし、自国に帰って来た時に感じるのが逆カルチャーショック。
意外かもしれませんが、こっちの方が結構きついのです。
自分のテリトリーに帰って来たはずなのに、気がつかないうちに自分の中の価値観などもかわっていたりして、自国にいながら微かに外国人になったかのような感覚。
そしてそれにともなう自分の居場所がなくなったような感じ。
私も4年間の留学生活を終えて、就職しに帰って来た時、完全に心の内の違和感がなくなるまで5年もかかりました。
(表向きは普通でしたよ。)
一時期働いていた帰国組の多い職場で話していたら、やっぱりみなさんそのぐらいかかっていたようなのでよくあることのようです。
息子がいたのはたった2ヶ月半ですが、今を生きる子供にとって多分それは大人の1年ぐらいに相当するのだと思います。
息子は、血は完全に日本人なので、私もうっかりしていたのですが、中身はかなりオーストラリア人だったようで、日本に行くことは海外にいくようなもの。
日本の幼稚園に入って生活したことは、楽しいながらも、今までとは違う価値観、友達の反応、求められることの違いから、かなりのストレスも受けていたのでしょう。
日本は楽しく、毎日ウキウキワイワイしていても、彼にとってはやはりそれは非日常の連続で、それなりに負荷がかかったのだと思います。
彼なりに馴染むのに気をはっていたのか、英語も一言も話したがらないから、最後の方は話せなくなりました。
素行もやや乱暴になり、私も胸を痛めていたのですが、帰国と同時にすうーっと落ち着きました。
やはり彼の中の故郷は、こちらなのだなと実感しました。
そして「久しぶりにお友達に会える」と嬉しそうに登園したのですが…
そこはお友達もまだ子供。
半年しか通園していない後の2ヶ月半の影響は大きく、息子はやや自分の居場所がなくなりかけていることにショックを受けたのでした。
先生の目にはかなりニコニコしていて、初日からすうーっと溶け込めていたようにうつっていたみたいなので、話をすると驚かれていました。
でもやんちゃな息子が大人しくニコニコしているって、かなり無理していたのかなーなんて想像しちゃいました。
私にたまたま逆カルチャーショックの経験があったので、その感情が何なのか話をしてあげられたり、先生と連携してフォローをしたりできたので、2回目の登園日はまあまあ楽しく過ごせたようです。
赤ちゃんの頃から行っている保育園の方は、2ヶ月半の影響は薄く、その日は英語もちらほら戻ってきたみたいで安心しました。
一週間近く経った今はもうすっかり笑顔が戻ってきて、普段のニコニコケタケタなRになりました。
子供はなんでも早いです。
説明しきれないあの胸のモヤモヤは、彼にとって初めての経験でした。
日本でも頑張り、帰国してからも辛かったでしょうが、小さいうちにこういう経験をするのも将来役にたつかなと思いました。
それにしても、子供って本当に今を生きてる。
日本に行けば、数日で方言を話しだし、会話に英語が混じらなくなり、さらに英語も忘れ、遊びもかわる。
帰ってきたら、日本で夢中になっていた遊びやゲームも忘れ、またここで生きる。
今、この瞬間をどう楽しく生きるかってことにしか興味ないんですね。
見習わねば。
今回のことで、今までにない複雑な感情を味わい、長男が少しだけ大人の階段を登り始めた気がしました。
