☆ルール☆

☆ブログのタイトルに質問に答えてもらいたい5人を書いて、びっくりさせる。
☆回ってきた質問に等身大の自分で答える。
☆やらない人は…
☆ルールを必ず載せる。

   いやもうみんな忙しいのはわかってる!でも良かったらやってね!(涙)


‐‐‐‐キリトリ‐‐‐‐‐‐

Q外見のタイプ(異性の)

まぁ格好良かったら良いよね。あんまり気にはしないけど。細マッチョ嫌いじゃないよ

マッチョ過ぎたら逆に引く。うん。絶対引く


Q内面のタイプ

優しければいいんじゃないかな?

あとは俺の趣味についてこれる or 受け入れてくれれば問題なし。むしろついてこれる人はどんと来い!

いっぱい語りたいよね!エロいのとかエロいのとかエロいのとか!←お前ェ…


Q年齢は??

相手の?なら上は15まで、下はー…2かな

あんまり年下は無理かな。きっと話が合わない

かといって同い年はきっと俺無理


Q無口orおしゃべり?


無口すぎても困るwwww

俺が結構しゃべるから聞き上手で話し上手だと俺が楽しい

あんまりおしゃべりすぎても俺短気だからキレるよ?

 

Q異性の弱いところ

まぁ笑顔で頭撫でられたりぎゅーってされたら俺落ちると思うよ?

照れた笑顔とかマジLOVE1000%だから←

 
Q異性に言われて嫌なこと&言われたこと
 

書くの?ここに?

止めといたほうがいいよー

きっと次の質問に行くまでに恐ろしくスクロールバー動かさなきゃいけなくなるから


Q好きな人ができたら??

きっと周りから見たら雰囲気とか態度は変わんない

でも心ん中じゃバッタバタしてんじゃないかな


Q積極的??消極的??

消極的。それはもう素晴らしいほどに

笑えるくらい消極的だよwwwww

でもたまにメチャクチャ積極的になる。エロい事とか←


Q貴方の本名は??

ばっかじゃねぇの?!


Q職業は??

高校3年生やってる


Q資格持ってる??

えーっと…

書道4段

MOS検定(マイクロソフトオフィス、スペシャリストの略ね)のExcel

ワープロ検定2級

日本テキスト検定2級

文書デザイン検定1級

…こんなもんかな?後何かあった気がするけど忘れたwwwってか殆どパソコン関係www


Qお悩みは??


どうやったら痩せられますか?あとはー

金が欲しい、絵が上手くなりたい、文才が欲しいetc…

あ、頭がよくなりたい!

…悩みなんてない方が少ないね、俺ァ

Q貴方の性格は??


気難しいと思うよー

ちょっとしたことですぐキレるし(口に出さないけど)

初対面の人には警戒心剥き出しだし

でも打ち解けたらすっげぇ懐く

で、めちゃくちゃイジる

俺と同類ってわかるときっとずっと引っ付いてる

でも一線は引く。大切だよね、そういうの

そういう友人の一番良い例がさわさんだと思うよ

Q誰かに似ていると言われたことは??


ないな!親に言われたことはナマケモノ+パンダだって言われた

いわゆる怠け者、って事だよ!否定はしない!!

Q社交的??人見知り??


人見知り人見知り、超人見知り

初対面の人と二人きりにされたらもれなくタルトさんはエスケープします

Q人の話をちゃんと聞く??
 

き…いてる…よ?

何かに集中してる時とかはあんまり聞かない。つか耳に入ってこない

でも聞くときは聞く。高校の友人には聞き上手、って一度言われたかな

でも自分が話すのも好き。良い事があっても嫌な事があっても「ちょっと聞いてくれ!」ってなる

多分周りからしたら鬱陶しいと思う。自覚はしているあんまり直す気はない←つまり面倒臭い奴


Q好き&嫌いな食べ物

好きな食べ物は麺類、肉類、魚介類(牡蠣、雲丹、イクラを除く)…いろいろあるよ

嫌いな食べ物はセロリ、納豆、オクラ、とろろ…ねばねば系は大嫌い。無理。


Q彼・彼女にするなら??

優しくて頼りがいがあって一緒に馬鹿やってくれて少なくとも俺より頭がイイと嬉しい

あとは俺の趣味についてこれたら泣いて喜ぶ

彼女にするならー…可愛くて細くて腐女子ならOK←ry


Qバトンを回してくれた子のことをどう思う??


マジLOVE1000%wwww

あと超ドラコ&悪友好きー

あとは…宇宙人かな!←ェ

多分会って話したら向こうが俺に引くんじゃないかな、俺の妄想って普通の腐女子やヲタとは違ってイッちゃってるから←自覚済み

Q今1番行きたいところは?

空座町(本気)

あとはーシュテルンビルトに聖十字学園とか

…2次元に行きたい!

後は東京、大阪…あと米、英、伊…仏…こんなくらいかな

あと世界遺産巡りしたい。城系の。


Q百万あったら??

まず先にペンタブ買う

次にきっとアニメのDVDとかに使って…

……百万って…少ねぇだろ…


QMorS??

ドの付くSでっす★

好きなコ程苛めたくなるよね…★

一番の被害者は一護たんだと思うよ

俺の書く小説だと大体泣く(啼く)はめになるから←自重しろや


Q何フェチ??


腰&腹筋!

あと最近は太腿かな…


Q束縛する??

するする。超する

お前を見ててあげるからお前もずっと俺を見てろよ、みたいな

さすがに監禁まではしないけどもし付き合ってたとして、他の子と遊ぶーとか言われたらとりあえず縛るかな☆

でもたまに超放置する。気分屋ですけど何か

 
‐‐‐‐キリトリ‐‐‐‐‐‐

…こうして読み返してみると俺ってひっでぇ奴!

俺に捕まったら最後、疲れるよ。絶対

結論:タルトさんはドSな腐女子でう


気が向いたらやってね!

1度目は太陽のために



2度目のソレは



共に、再び生きるために―――――



become as for 1 and 2



市丸が扉を開いたその先にいたのは…

「やあ、久しぶりだね…りょ「一護ッ!!無事だな?!」

藍染と、ルキア…そしてウルキオラとグリムジョーがいた

因みに、藍染の台詞を遮ったのはルキアだ

「ル…ルキア…?!…なんでここに…それにお前のその恰好…」

ルキアは今、破面達と同じような白い装束を身にまとっていた

「ああ、順番に説明しよう…おい、ノートとペンだ!」

はやく、と言わんばかりにルキアが手を差し出すとウルキオラがスケッチブックとカラーペンをルキアに差し出す

(…変な光景や)

ルキアが上機嫌で描く絵を破面が興味津々で覗いている

そして、数分後ルキアはスケッチブックを片手に説明する

「私は久々にもらった非番を使って、第3書庫で本を読みふけっていたのだ…そしてたまたま見つけたのが【黒崎家危険分子観察記録】というタイトルの本でな、内容は主にお主とその兄、零有の事だった…零有の存在を知った私は零有を脱獄させ…現世へとたどり着いた…そこで仮面の軍勢達に案内され――――この能面にここまで案内された」

満足げにイラスト付きで説明を終えたルキアに一護ではなく、グリムジョーがツッコミを入れる

「……へったくそな絵だな」

「なにを?!」

ぎゃあぎゃあと言い争いを始めたのを見て、藍染は面白そうに見ている

そして、そんな2人を見ていた一護が突然座り込んだ

「いっ…一護クン?!」

「一護!」

「おい、どうしたんだよ!」

「…ッ?!」

「一護君!」

慌てて一護の傍に駆け寄る市丸、ルキア、グリムジョー、ウルキオラ、そして藍染

5人が何事かと思い、一護の顔を覗き込むと…一護は泣いていた

「っふ…ううう…よ、かっ…よかった…よかった…!」

零有が…生きてる…!

そう、静かに涙を流した


******


「落ち着いたか?」

ルキアの言葉に一護は頷く…が、

「ううう…一生の恥だ…藍染に泣き顔を見られるなんて…!」

一護の言葉に藍染は軽くショックを受ける

そんな藍染を見て市丸は笑うが…ふと気づいたように言う

「せや、ルキアちゃん…落ち着いたら第8宮に行くとええよ、力元に戻したるで」

「本当か?!…袖白雪も…もとに戻るのか?」

「私が保障しよう」

3人の会話を聞いていて、一護はルキアが自分の全てをかけて零有を脱獄させたことを感じ取った

だからルキアからは霊圧があまり感じられないのだ、と

(謝ったら……殴られるな)

ぼうっ、と考え込んでいた時、一護達が入ってきた入口の扉が突然開いた

「おや、気が付いたのかい」

藍染がその存在に気づき、声をかける

そう、扉を開けたのは…零有だった

「一護…!」

「れ、いう…?…零有…零有ぅぅううっ!!!!」

二人は駆け寄り、何も言わずに抱きしめあった

記憶をなくしていた一護にとっては、6年ぶりの再会なのだ

止まっていた涙は、再び流れる

そんな一護を見て、零有は笑みをこぼす

「ったく…泣き虫は治って無ぇのか?」

からかう様に言う零有に向かって一護は毒づきながら、でも、笑って言う


「うる…せぇっ……よかった…会いたかった……兄貴…!」



この、笑顔が見たかった

それでも



世界は



動いてる



become as for 1 and 2



倉庫の中に入ると、そこにいたのは…

「市丸…ギン…!…なんで…なんでこいつが!!」

一護が声を上げると、猿柿ひよ里が呆れたように言う

「なんで、やと?ハゲか、アンタを助けるために決まってるやろ!」

「お…俺を…たす、ける…?」

意味が解らない、そう言いたげな一護に平子は説明する

「知らんようやから言うけどな、一護…今回のこの事件…全部喜助が企てた計画やぞ」

そして平子は一護に真実を告げる

6年前、グランドフィッシャーを河原に向かわせたのは誰なのか

母を見殺しにし、兄を連れ去ったのは誰なのか…

そして…

なぜ、兄が尸魂界に連れ去られたのか


「う…そだろ…?…浦原さん…が…?」

「俺らを仮面の軍勢にしたのは藍染や、せやけどな…お前をそういう風にしたんは喜助や、間違いない」

平子が話し終えると、信じられない、嘘だ…と呟く一護に今まで黙ってた市丸が口を開く

「思い出してみ?一護クン…喜助兄さんはやろうと思えば自分で尸魂界に乗り込んでくることやって可能なんやで?現に…ルキアちゃんが記憶なくした時…来たやろ?」

なぜ市丸がその事件を知っているのか、その事は今の一護にはどうでも良かった

思い返せば…浦原には不審な点がいくつかあった

話をしていても、自分を越して誰かを見ているような――――

仮面の事も、執拗に聞いてきたこともあった

今、思えば―――――

「全部…あの人の計画って事かよ…零有が…捕まったのも…俺が…ッ…」

ぎゅっ、と拳を握りしめて、そして一護は呟く

「…零有…零有は…何所に居るんだ…?」

「…僕らの宮…虚夜宮におるよ」

市丸の言葉に、一護は決心したように、言う

「…連れてってくれ…虚夜宮に」

「その言葉を待ってたんよ、ほな…案内しましょ」

「おいコラ待たんかい!肉体置いてけや!…預かっとったるで」

平子の言葉に一護は頷いて、代行証を胸に当てる

そして死神化した一護は市丸が開いた黒腔に足を踏み入れる

そして、黒腔が閉じる寸前に、後ろを振り返り、呟く

「―――――――」


******

「…伝えるの?真子」

ローズに聞かれた平子は呆れたように溜息を吐き、そして笑って言う

「当たり前やないけ、ソレがアイツの望みや、ってんなら叶えたろうや…なんなら、戻ってきたときにオマケ付きでなァ…」

帽子を深くかぶり、立ち上がる平子に残りのメンバーも笑って、立ち上がった

******


虚圏…虚夜宮

初めて足を踏み入れるその場所に、一護はキョロキョロと周りを見渡していた

そんな一護の行動が面白かったのか、市丸は笑いながら聞いた

「くくく…一護クン…何がそんなに気になるん?」

「へ?あ…いや…虚圏ってもっとこう…グチャグチャしたイメージだったから…」

「…僕も最初そうやったなぁ…」

そう、話しながら歩いていると、大きな扉の前に来た

「ほな、開けるで」

ギィッ、と開いた扉の奥には――――――



あの子の為なら



悪魔にでもなろう



ほら、敵の敵は、味方って…いうでしょう?



become as for 1 and 2



「日番谷…隊長…ッ!!」

目の前にたたずむ10番隊隊長、日番谷冬獅郎

その存在にルキアは一瞬怯むが、すでに片割れがいない、唯の刀となった己の斬魄刀を握りしめる

「…どいて、下さい…」

ルキアの言葉に日番谷はため息を吐き、門の扉を開ける


「へェ…どういう風の吹き回しだ?俺の記憶にはオマエは仕事に忠実だ、って思ってたんだがな」

零有がそういうと、日番谷は目を閉じ、言う

「俺は散歩をしていただけだ…何も見ていない

日番谷の言葉にルキアは頭を下げ、穿界門を零有と共に走り抜けた


「さて…俺はいったいなんて言い訳をするかな」

その言葉は虚空に消えた


******


断界を走り抜けている間、零有はルキアに問うた

「オイ…アイツ信用していいのか?」

「…日番谷隊長は藍染が裏切ったと分かった時、真っ先に四十六室に乗り込んだそうだ」

「へぇ…あのちっこいのがねぇ…お、出口」

そんな話をしている間に、現世への光が見えた

ダンッ、と走るスピードを2人が上げるが…零有はその場に倒れた

「零有!!」

突然のことでルキアも慌てる

何があったのか、だが…急がなければ拘突が来てしまう

「ぅ……」

どうやら、意識を失っているようだ

無理もない、今までずっと、6年もの間…零有は殺気石で出来た監獄に閉じ込められていたのだから

寧ろ、今まで倒れなかったのが不思議なくらいだ

「…考えるのは後だな…よっ…と…」

ぐいっ…と、ルキアは零有を背負い、残り少しの距離を走った

「あと少しだ…!待っておれ…一護…!!」


ダッ、と…外に出た時…ルキアの目の前に現れたのは…

「だぁれがソイツ連れてくるんやろと待ってたら…まさかアンタかい」

「貴様は…!」


******


夜が明け、一護はあまり良いとは言えない顔色で、通学路を歩いていた

「…どうするかな…」

一護は昨夜、井上に電話で言われたことを思い出していた

―零有がルキアを盾に脱獄した―

確かに、一護の内なる世界にいたころの零有ならやりかねない、だが…

自分の記憶の中のルキアはそんな弱い仲間ではない

それに護廷には隊長、副隊長もいる

そう簡単に脱獄できるとは思わない

「何が…起こってるんだよ……浦原さんに聞い「それは止めておけ、一護」ッ?!」

一護の言葉を遮ったのは、塀の上にいる黒猫…もとい、夜一である

「夜一さん…?」

一護が不思議そうに夜一を見ると、夜一はトンッ、と地面に降り、ついてくるように言う

一護は夜一の気迫に押され、大人しくついていくことにする


そして…


たどり着いた先は、他でもない仮面の軍勢の隠れ家である倉庫だった

「なんで夜一さんがココを知ってるんだ?!」

「理由などどうでも良い、喜助がお主に接触してくる前に一護、お主は逃げよ!」

夜一の言葉の意味が理解できず、一護は声を上げる

「だからなん「人ン家の前でギャーギャーうるさいのォ…中に入ったらどうや?」

現れた金髪おかっぱ頭の男、平子真子の言葉に2人は素直に中に入る

そして、中に入った時に目についたのは、居る筈のない、銀色――――――


「おはよう、一護クン」


バトンが来たよー


バトンさんのお通りだよー←ぇ


空嵐から頂いてきたよ!←ちょっと違う




このバトンは、大切に思ってる人8人に送ってくださいね!
送り主がもし本当に大切な人だったら送り返すこと!
送り主は送った人から友達考えなおした方がいいかもしれませんよ?


名前
タルトでうー≧(´▽`)≦

生年月日
9月4日


誰から回ってきた?
空嵐からッ!


送り主は大切?

大切?…ちょっと違うな、愛してるんだよ!!


送り主の性格は??
ファンs゚・゚*・(゚O゚(☆○=(`◇´*)o

ポジティブ+ネガティブ=空嵐って感じ

あ、良い意味でよ?!

送り主とどんな関係?
アメンバ様!

どのくらいの付き合い?
どう…だろう…

半年くらい…じゃない…か、なー?

送り主は溺愛中?

溺愛?

違うね、狂愛さ!

空嵐…ずっと…

ずうぅううっと一緒だよ…?

送り主とこれからもずっと仲良し?
だと嬉しいね!!

送る人はあなたにとってどんな存在?
一緒にいて飽きない面白い存在、かな

送る八人の仔は?

え…8人も居な…

とりあえず名前を挙げてみる


さわ

クロバラ様

ポコ様

ゆんちょ様

オオシマツバキ様


あとは…お持ち帰りしちゃってください!

あ、コメントは残してください…!

本当にこの8人でいいの?
ゴメン、8人じゃないんだけど←

人見知りなもんでね!!悪いね!!

上記の5人の方々!よろしくです!!




ふいー…終わったー!!

5人て…5人…うん…


お友達が欲しいよ!!(切実な願い)

絶望の果て



見出すのは




光か、闇か






「…そうですか…じゃあ…こっちも…行動に移すとしましょうかね」

闇夜に潜む男に対して、ある男はつぶやく


「時が…満ちたんですかねぇ…」

からん、と音を立ててその場を離れる…





「はよ…」

翌日、一護はぐったりとした様子で登校した

昨日とはまりにも違いすぎて、クラスメイトが心配するほどだ

「一護…アンタどうし「……たつき…後で…ちょっといいか…?」

俯き、表情はうかがえないが…きっと涙をこらえているのだろう

6年前に、見たような雰囲気

ああ、またか…と、たつきは思った

「…わかったわよ…昼、裏庭でね」

そう言い、たつきは自分の席へと戻った


「黒崎君ッ!あの…」

井上が、心配そうに一護に近寄る

だが一護は机に突っ伏したまま、動かない

近づくな、話しかけるな…とでも言っているかのように

だが、井上はそんな一護に気づかず、話しかける

「黒崎君…大丈夫だよ…黒崎君ならきっと」

一瞬、一護の霊圧が濃くなる

そんな一護に気づいた石田は、なおも話を続けようとする井上を制止する

「井上さん!…やめたほうがいい…それ以上は」

「でもッ!」

「井上さん…!!……悪かったな、黒崎」

井上の腕をひいて、一護から離れる石田

井上が抗議の声を上げるが、石田は井上に席に着くように促し、自分も席に着く

一護も、すうっ、と霊圧を下げる

(石田…悪ィ…)

心の中で石田に謝罪しつつ、一護は目を閉じた


彼の声は、聞こえない



昼、一護はたつきと共に裏庭に来ていた

裏庭の中でも一護はあまり人が来なさそうな場所を選んだ

「…で、何があったのよ」

不安そうに、切なげに揺れる一護の瞳を見て、たつきは口を開く

あえて、自分からは何も聞かず


「…ッ…お、れの…せいで…ッ!!…兄貴が…零有が…殺されるかも…って…!!」

どうしよう、どうしよう…!と、一護はたつきに縋り付く

第三者から見れば、恋人同士のそれにも見えなくはないが、この2人をよく知る者からしたら笑って否定するだろう

この2人は、そのような関係なのだ

「…で、アンタはどうしたいのよ」

一護の背を撫で、落ち着かせつつたつきは言う

自分は、どうしたいのかと

一護は、少し間をおいてから、呟く

「……たすけ、たい」

「なら助ければいいだろ!ったく…世話の焼ける幼馴染だこと」

ため息をついて、たつきは言う

「なッ…世話の焼けるは余計だろうが!」

たつきの言葉に一護はすぐに突っかかる

「よし、いつも道理のアンタに戻ったな」

ふんぞり返って、たつきが言う

「…さんきゅな…たつき…」

「遊子ちゃんお手製の卵焼きで手をうってやるよ」

「へーへー」

たつきの言葉を聞いて、一護は決意する

尸魂界がどんな決断を下そうと、大切な半身を、兄を…家族を、助け出して見せると…



* * *



夕方、井上はある男と話をしていた

「ええっ!本当なんですか?!」

男が話す言葉に井上は驚く

「ええ…黒崎サンの双子のお兄さんが脱獄したようです…朽木サンを盾にして、ね…」

男の話に井上は決心したように言う

「あたし…あたしが黒崎君も朽木さんも助けます!」

井上の言葉に男はにやり、と笑った



* * *


「…ひよ里ィ!準備しとけよー」

「わかってるわ!ハゲ真子!」

空座町、とある倉庫…

仮面の軍勢がある行動を起こしていた


「…いつでも準備は出来とるでぇ…一護」


己を信じよ




自らを貫け




さすれば、道は切り開かれん






早朝、北東第5監獄正門

そこでは、ある騒動が起こっていた

「だっ誰だ貴様!がぁぁあっ!!」

「ぐぁぁああっ!」

門番が倒され、一人の死神が中へと侵入する


「待ってろ…今、助け出してやる」

小柄な死神は、己の斬魄刀を握りしめ、敷地内を駆ける


時は5時間前に遡る


6番隊舎、隊首室

「兄様、お呼びでしょうか」

廊下からルキアが白哉に呼びかける

「…すまぬな…入れ」

白哉の言葉に頷き、扉を開ける

そこには、丁度書類整理が終わったのか、白哉が書物を整理していた

「兄様…?…どうされたのですか?」

ルキアが不思議そうに話しかけると、白哉はルキアに一つの書物を渡した

「その本は…各監獄の詳細が書かれておる…ルキア、…何を使用としているのかは知らぬが…何かをやるのならば最後まで諦めず、朽木家の人間として誇りを持って行動せよ」

「兄様…」

ルキアは渡された書物を大事そうに握りしめ、言う

「ありがとうございますッ!……その、兄様…いつから…」

自分が零有を脱獄させようと決意したのは、つい数十分前のことだ

ならばいったい何時、自分のたくらみに気づいたのか

「…霊圧の、濃度が違うのだ…強く、良い霊圧になった…」

嬉しそうに、白哉は目を細めた

「兄様……はいッ!朽木家の名に恥じぬよう、精いっぱい努めます!」

頭を下げ、ルキアはその場を後にした

そして、自宅に帰り、どうやって助け出すか、書物を読みふけっていた


そして、今に至る


書物によると、零有は北東第5監獄の最深部にいることが分かった

だが…脱獄するには相当なリスクを伴うことを知った

しかし、ルキアに迷いはなかった

「必ず…成功させるッ!」

解放させた自らの斬魄刀、袖白雪を握りしめ廊下を走る


入り組んでいる敷地内を走り、最深部へと近づいていく

だが、それと同時に人は増えていく

一人一人の看守の能力が強いわけではないが…

数が多すぎるのだ

「くッ…次の舞『白蓮』!」

大勢の看守を一気に凍らせてゆく

一応、力は制限しておいたが…当分は目覚めることはないだろう


「くそっ…どこにいるのだッ!」

ルキアがそう、叫んだ時…奥の方で物音がした気がした

「そっちか…?」

ルキアは、物音がした方へとゆっくりと進んでいく

一番奥の牢獄の前に立ち、中を伺う

他の監獄よりも、暗く、明かりのないその牢獄には、人がいるのかさえも判断しがたかった

そんな、牢獄の中から唸るような、声が聞こえた

「うぐ…ぐう…っ…かまぼこッ?!……あ…?…あー…はぁ」

中にいる人物は、溜息を吐き、起き上がる

「だ…誰かいるのか?」

ルキアは、恐る恐る話しかける

中にいる人物は、その声と霊圧に気づいたのか、驚いたように言う

「はぁ?珍しいな客なんて…って…その声…ルキア嬢か?…一護…一護はどうしてる?」

中にいる人物の言葉を聞いて、ルキアは確信した

「貴様…貴様が零有か?!待っていろ…看守達が来る前に…貴様をココから出す!」

離れていてくれ、そう呟いたルキアに従い、零有は柵から距離をとった


袖白雪にありったけの霊圧をこめて―――――柵の中央に突き立て、言う


「『解放』ッ!!!」


ゴウッ、と風が吹き荒れ…柵が音を立てて崩れていく

あたりは、一面の氷の世界となっていた

「寒ッ!!」

思わず零有が呟く

柵だったモノの中から、ルキアは自らの斬魄刀を拾う

始解をしていたハズのその刀は、開放する前の形に戻ってしまった

ルキアは、一瞬寂しそうな顔をして、鞘にしまう

「…さあ零有!さっさとここから出るぞ!いつ誰が来るかわからぬ…こいッ!」

ぐいっ、と零有の手を引き、ルキアは穿界門までの道を走った



「…オイ、いいのかよ…こんなことしてよ」

走っている途中、零有はルキアに問うた

「…これくらいの犠牲は想定内だ…貴様を脱獄させるために私は斬魄刀を失い、霊力もわずかしか残っておらぬ…貴様には何が何でも一護に、家族の元に帰ってもらわねばならぬ」

それに、とルキアは続ける

「私は一護に2度も助けられたからな…これくらいしか、一護に恩を返してやれぬ…私は、一護の望むことをしてやりたい」

だから、貴様を脱獄させた…とルキアはつぶやいた

「いいのかァ?あのお堅いオニイサマに何言われ「兄様が貴様の脱獄方法を教えて下さった、と言ったらどうする?」はぁぁぁぁあ?!」

あれこれと話をしている間に、穿界門の前までたどり着いた

だが…其処にはすでに先客がいた


「何をしている?…朽木」

白い、羽織に十の文字――――


「日番谷…隊長…ッ!!」



氷の獅子、現る

目覚めよ





忌まわしき魂





処刑の、時







深夜、北東第5監獄

一人の囚人が、6年ぶりに目を覚ました

それは、処刑の時が近づいた証拠


「……ごめんな、一護…」

目を伏せる、囚人

名は、6年呼ばれていないが、大切な家族に付けてもらった名を、しっかりと覚えている

彼の名は―――――


「看長!奴が目を覚ましました!時が…時が満ちたんです!」

遠くで、看守の嬉しそうに話している声が聞こえる

近づいてくる足音

囚人は、ゆっくりと目を開く

厳重に拘束されているため、座っている姿勢からは動けない

俯いたまま、近づいてくる看長を待つ


「貴様…目を覚ましたということは…とうとう時が満ちたのだ…わかっているだろうな」

見下したように話しかけてくる看長を、囚人はギロリと睨み、言う

「テメェ…俺にはちゃんと名前があるんだよ…零有、っていうなぁ…あァ…雑魚だから覚えられねぇか?」

くつくつと笑い、零有は言う

「きっ…貴様!下手に出ておったら調子に乗りおって!オイっ!コイツの拘束をさらにキツクしろ!」

遠くにいる看守に向かって看長は叫ぶ

零有の言葉がよほど腹に来たらしい

すぐさま、零有に掛けられている縛道の拘束がキツくなる

零有は舌打ちをし、看長に向かって言う

「覚えてろよ…俺が目を覚ました、って事は…一護も思い出した、って事だ…家族が何より大切だっつー考えのアイツの事だ…俺が死んだら…どうなるか、よぉーく、考えとくんだな」

それだけいい残し、目を伏せ、横になる

本格的に寝る体制に入る零有を見て、看長は悔しそうな、青ざめたような顔で去っていく


(…一護は思い出しても…遊子と夏梨は…覚えてるか…?小さかったからなぁ…親父……母さん)

目を閉じると、鮮明に思い出せる大切な家族

一護の内側で、ずっと見ていた

自分のことは覚えていなくても、元気そうな家族の様子を見ていられるだけで嬉しかった

数年後、自分の存在が一護を苦しめていると知った時、悲しかった

守るためにここに居る筈なのに、苦しめているなんて

だから、その状況を逆手にとって、一護に更なる力を付けさせた

一護の内に眠る、小さな虚の霊圧を自分の力で増大させた

一護を守りたかった

守るためなら何でもすると己に、自分達の斬魄刀に誓った

だが……時が来てしまった

「一護…俺なんか忘れて、前に進め…後ろを向くな、過去を悔やむな…前を、前だけを見ろ…」

はぁ、とため息をついて横になる

(ずっと座ったままだからなぁ…体の筋が固まってやがる…髪も…貞子か俺は)

無造作に伸びた髪を見て、零有はため息をつく

「風呂入りてー」

そう呟くと、背後でカタン、という音がした

「誰だァ?」

目線だけを音の発生源に向けると、気の弱そうな女性が覗いていた

いったい何事かと零有が様子をうかがっていると、牢獄に結界が張られた

「…いったい、何がしたいんだよ」

零有がそう呟くと、女性はポツリ、と呟いた

「あ…あの…入浴…されますか…?」

「はァ?!」



女性が浴室の外の扉から話しかける

「あ…お湯加減…どうでしょう」

「あー…丁度だ…何せ10年近くだからなァ…時間停止しといてくれよ」

長時間浴室に居座るらしい

「は…はいッ!」

すぐに結界が張られたのがわかった

「あとなー鋏と…ゴミ袋だな…あ、爪切りもな」

零有が言い終えるとすぐに女性が走り去っていく足音が聞こえた

「…いいのかよ」

女性の行動の意図が読めない零有は、溜息をつく

「ま、いーや」

ガシガシと無心に頭を洗い、体を洗う

「…どれくらい洗えばいいんだよ…俺…」

早く鋏を持ってきてくれと願う零有だった




牢獄…結界は解かれ、随分とさっぱりとした零有が再び縛道に縛られ、座っていた

身なりは随分綺麗になり、一護の精神世界にいた時と同じになった

「あー…助かったぜ…でもよ…いいのか?」

らしくもない、と心のどこかで思った

だが興味の方が勝り、聞いた

「…私、ずっと…貴方が気になってて…書物で調べて…その…「同情か?」ちがっ……一護、さんと…会える気がするんです、貴方が」

大切な人と会うなら、身なりは綺麗な方が良いでしょう?

それだけいい残し、女性は去っていった


「一護に、ねぇ…」

来ないとも、限らないが

もうすぐ朝が近いのか、鳥の鳴き声が聞こえてきた

「…寝よ」

ごろり、と横になって目を閉じる

外が騒がしくなっているとも知らず、零有は意識を闇へ落した



愛しい、片割れに会えることを祈りながら

それは



知られざる



事件―――――






尸魂界、南東――――第3書庫


ルキアはそこで、丸1日本を読んでいた


久しぶりの非番、どうせなら何か破面のことでも書いてある書物が無いか、と探しに来ていた






「ううむ…やはり殆ど無いに等しいか…」


半日ほど書庫に籠って、探し出した書物はアルトゥロについて申し訳程度に書いてある位だった




だが、当時から破面がいたことは分かった…


しかし、それだけでは何の手がかりにもならなかった






「…はぁ、他を探すか…」




大量の分厚い本を抱え、次々と書棚に戻していく


そして、最後の1冊を戻そうとした時


ガタッ、ガタン


「む?…なんだ…奥に何か…っ……ええい何だ!邪魔くさい!」

ルキアは奥に詰まっている【何か】に手を伸ばす




【黒…家…子…察…録】




本の表面は随分と埃を被っており、タイトルが読めなかった




ルキアは持っていた本を書棚に戻し、奥に詰まっていた1冊の本を抱え、近くにあった椅子に座る








「随分と汚れているな…いったい何が書いてあるのだ?」


パンパンと埃を落とし、ようやく読めるようになったタイトルには――――




【黒崎家危険分子観察記録】


「なんだこれは…黒崎家?」


ルキアの知る限り、黒崎家は一護や双子の妹達、そしてテンションの高い父親の一心の4人家族の


あの黒崎家しか思い当らなかった


表紙をめくり、中をパラパラと捲っていく





家族構成




父  黒崎一心


母    真咲


子    零有・一護・遊子・夏梨






「…零有?だれだ…?一護が長男ではないのか?」




家族構成を見たルキアがポツリ、と呟く


そして、さらにページを捲っていくと、一護と零有について書かれたページがあった








黒崎零有…生まれながらにして死神・虚両霊圧を所持する危険分子とする




黒崎一護…生まれながらにして死神の霊圧を所持する危険分子予備軍とする




我々は、この2名を捕縛対象とする








「捕縛対象…?…なんだ…何が…」


ページをめくる手が震えてくるが、知らなければならない気がしたルキアは、ゆっくりとページを捲る








危険分子両名の出生から8年、両名の霊圧濃度が危険値に値した




我々は両名捕縛を決行する




霊圧暴走の危険の時の為、――――に協力を求む。快く承諾してくれた






XXXX年6月17日…黒崎零有の捕縛に成功




黒崎一護は経過観察とする


黒崎零有を北東第5監獄に投獄




現在に至る








「北東第5監獄…屋敷から近いな…しかし…まさか奴が…一護……」


ルキアは本を閉じ、考え事をする


本の中には、1枚の写真が印刷されていた








「右側にいたのが幼いころの一護だろう…では左側にいたのが…?」


白い髪に金の眼…




ルキアは、零有の影響で一護にも虚の力が芽生えたのでは、と考えた


ならば――――








「…よし、明日の早朝行ってみるか…」


ルキアがそう呟いた時、背後で声がした


「どこに行くってんだ?お前」

「うきゃぁあああっ!!…れ、恋次?!馬鹿者!急に話しかけるな!」




声の主は恋次だった


手には書類を抱えている








「…どうしたのだ?サボリは感心せぬな」


じとっ、とルキアは恋次を睨む




すると恋次は「違ぇよ」と呟いて、溜息を吐く


「隊長がお前を呼んでんだよ…非番の時に申し訳ないが、ってな」

「兄様が?…わかった、わざわざすまぬな、恋次」


ルキアが恋次に礼を言うと、恋次はふっ、とほほ笑んだ


そして、恋次が思い出したようにルキアに聞く


「そういやぁルキア…お前何読んでたんだ?」


恋次はルキアの持っている本の表紙を覗き込むようにして見ようとする


だが、ルキアは慌てて本を死覇装の胸元の部分へと隠す


「な、なんでもない!気にするな!そ、それよりも書類を届けるんじゃないのか?」


「あ、あぁ…9番隊にな」


「ならば早く行かぬか!私も兄様の元へと向かうからな!そうだ恋次!本を1冊借りるから500環払っておいてくれ!ではな!」


言うが早く、ルキアは瞬歩でその場を立ち去った


おそらく6番隊舎へと向かったのだろう、霊圧はすでに随分遠い


「はぁ?!ルキアてめぇ…っ!!!」


恋次の叫びは本人に届くことはなかった




その頃、ルキアは6番隊舎までの道のりを走っていた


「…兄様に相談してみよう…たとえ、どんな事だろうと…兄様なら分かって下さるはず…」




瞳に、静かに炎が燃える

なぜだ…



なぜ…



消えてしまった



大切な、半身





「一護?…お前…なんで…いや…それよりも今なんて…」

ガタン、と一心が奥の部屋からリビングに現れる

一護は、一心の姿をとらえ、掴み掛る

「親父…なぁ…零有…零有兄ちゃんは!!どこだよ!!今、どこに「…零有?誰だそりゃ」

一心は、一護に向かってそう言い放つ


「なっ…アンタ…覚えてねぇのかよ!…くそっ…俺の、双子の…兄貴だよ!!!」

一護が声を荒げると、一心は困ったように笑う


「…そうか…思い出しちまったのか?」

「…は?」

「…一護、よく聞け…」


一心の話によると、6年前、あの事件の日…

グランドフィッシャーがあの場にいたのは一護の霊圧にひかれたこともあるが…

零有の持つ、独特の霊圧に惹かれたせいでもあった


「独特の…霊圧?」

「…お前は死神の力を内に秘めていた…だが、零有は…死神の力もあったが、同時に―――」

虚の霊圧も、秘めていた

そう、自然発生の、仮面の軍勢だ…

「零有の力におそれた四十六室は、零有の捕縛命令を出した…」

そして――――

「零有は、尸魂界で監禁中だ…今も、なお…な」

一護は、一心の言葉が信じられなかった

だが、事実なのだ

「な…なんでだよ!親父も死神なんだろ?!なんで…なんで助けることができなかったんだよ!!」

一護の言葉に一心はつらそうな顔で、言う

「…契約なんだ、四十六室とのな…零有を尸魂界に引き渡す代わりに…一護、お前に一切危害を加えないこと」

「それが…俺じゃなくて、零有自身がだした条件だ」


「俺の…ために…?」

一護は震える声で一心に問う

「…そうだ、零有はお前を守るために、尸魂界に行った…お前にある術を施してな」

それは・・・

「零体は尸魂界にある…が、意識は一護…お前の中に、常にあったはずだ…そして、お前から零有の記憶を、すべて消して…な」

それは、零有が行った、最終手段

唯一無二の、たった一人の半身…一護を守るため


「じゃ…じゃあ…零有は…死んでる…のか?」

一護が問うたのは、肉体の死

少なくとも、霊体では零有は生きている、それだけ聞けただけでも安心した

だが…肉体が死んでいたら悔やみきれない

肉体が死んでいたとしたら、それは、自分のせいなのだ

一護は、そう思っていた

「…いいや、零有の体は…俺が管理してる」

一心は、一護を自室の奥に案内した


「こんな所が家にあったなんてな…」

それは、小さな一室だった

一心の自室の抜け道からたどり着けるその部屋には…

ベッドが一つ、あった

そのベッドには…

横たわる、自分と似ているソイツ

眠っているようにも見えるその姿は一護の内に潜んでいた虚の姿にそっくりで…


「零有…一護だぞ…」

一心が、零有の頬に触れる

「なぁ、一護…まだ零有は、お前の中にいるのか?」

一心が一護に問いかける

すると…一護は…


一筋の、涙を流した


「そ、っか…あの、消失感は…ッ!…兄ちゃん…ッ!!」

一護は、零有の体に縋り付いて、泣き出した

そんな一護の様子に、一心も慌てる

「い、一護?!どうした!」

一心が一護の肩に手を置いて、落ち着くように言い聞かせる

すると、一護はポツリ、と呟く

「いねえ…いねぇよ…俺の精神世界に…兄ちゃんは…ッ…1週間前から…いねぇんだよッ!!」


「…一護…その話は本当か…?!…だったらまずいぞ…!!」



パズルのピース、あと一つは……?