経口避妊薬を3年以上にわたって使用したことのある女性では、失明に最も多い原因とされている緑内障にかかるリスクが2倍になるとの研究結果が、米国眼科学会の年次会合で発表されている。40歳以上の女性3406人を対象に行った聞き取り調査に基づいたもので、経口避妊薬を3年以上にわたって使用していたことがあると答えた女性では、経口避妊薬を使ったことがない女性に比べて、緑内障の診断を受けたという申告が2.05倍多かったそうだ。また、使用した経口避妊薬の種類による違いはなかったと報告されている。今回の研究では、経口避妊薬と緑内障の因果関係を確かめることは行っていないとのことだが、過去の研究では女性ホルモンのエストロゲンが、緑内障の発症に重要な役割を果たしている可能性が示されているだけに、今後、さらに詳しい研究の積み重ねが必要だと言われている。