『TERMALE ～イタリアン＠熱海～ 静岡おいしいもん!!!』

”熱海特集”後半戦に入ります！

ごみごみとした町並みの中で、温泉街だということを忘れてしまかのように小綺麗で明るい雰囲気の外観。好感が持てる。
我々がお店に入ったのは12時前で店内にはまだお客はいなかった。

テーブル席が6、カウンターが6席とこじんまりとした店内で、奥のテーブルが喫煙席。ということで我々はカウンター席へ。
店主一人で切り盛りしているようで、5人も客が入るとなかなか忙しそうだ。
この日の客は、一人でぶらっと来た風の中高年の男性客と、女性客のグループ。
まだまだTVへの露出もないようで、地元の知る人ぞ知る店というところか。

通常のメニューが30種類程と本日のおすすめが10種類程で昼夜同じメニュー。
店内は落ち着いた色調でまとめられていて、清潔。静かなジャズのBGMのなか、ゆったりと食事と会話を楽しめそうだ。

この日は車での来店だったので、飲み物にはアルコールではなくペリエのようなものをということでサンペレグリを。発泡水で500ml入りの瓶一本で1000円。

最初のメニューは本日のおすすめから、野菜のオードブル。1100円。まず一目見て彩りが鮮やか。
サラダと考えると値段の割に量が少ないが、オードブルなのでこんなものか。
れんこん・カボチャ、ブロッコリー、たけのこなどいろんな野菜が少しずつ乗っていて一つずつの野菜の味が楽しめる。
根菜が多いものの、柔らかめに茹でてあるので食べやすい。
オリーブオイルのマイルドさとピリッとした黒胡椒でメリハリもついていながらも野菜の繊細な甘さが分かって美味しかった。

二品目は菜の花と桜エビのパスタ。1400円。

静岡名産の桜エビえびが沢山入ったパスタ。
その名のとおり桜が咲くころに漁が解禁される桜エビ。今年の解禁は3月29日。
伊豆は菜の花畑の観光スポットが多いのだが、花の咲く前のいわゆる”食べる”旬の菜の花の時期と桜エビがコラボできる時期はごくごく限られていることから、この料理、旬の材料が入手できる時期限定のそれこそ”本日のお薦めメニュー”である。
パスタの歯ごたえはちょうど良く、初めて味わう味だったので、思わず店主に聞いてみると
菜の花と桜えびとパスタの煮汁のみ、素材を１００％活かしたソースなので、色見も桜エビの薄い朱色のようなソースになったとのこと。
ここに菜の花の緑が映えてきれいだ。
桜エビが沢山入っているのだが、パスタに絡まないためどうしてもフォークからこぼれ落ちてしまい、最後にエビだけが残ってしまうのをまとめて食べるため少々食べ難い。
それにしても、このお店は材料の味をよく研究しており、素材の味を大切にしたものが多かった。

次に基本のメニューからキノコのリゾットを選択。1300円。
シイタケとシメジだろうか、キノコの味が旨みがよく出ている。今回の料理はどれも1人前ということだが、
これはコクのあるチーズ味で量もたっぷりあるので二人で食べても満足できる。

黒豚のタリアータ。1800円。これも本日のおすすめ。
基本的な味付けは黒胡椒と塩だけ、蛋白な豚肉の味をよく引き立てており、そこにチーズを加えることでさらに奥行きのある味になっている。
肉はとても柔らかい。
添えてある小松菜がシャキシャキしていて一緒に食べるとさっぱりとして美味い。

最後にチョコレートのデザートピッツァ。1000円。これにコーヒーをつける。
チョコレートの甘い香りがたまらない。、
作っている最中からカウンターを越えて溶けたチョコレートの香りが漂ってきて待っている間も刺激的だ。

薄い生地がパリパリしていて、チーズ代わりのチョコレートがそれを支えているので崩壊には注意。
その上から粉砂糖が雪のように振りかけてある。熱いチョコレートというものは香りも強いので、
食べると口の中いっぱいにチョコレートの匂いが広がる。
コーヒーともよく合っていた。

ちなみにこの日のデザートは本日のおすすめのこの1種類だけで、基本メニューの中にはデザートは無いため、
デザートが好きな方は予約の際にその日のデザートを確認するのが良いかもしれない。

どの料理も控えめの味付けだが、丁寧に作りこまれている。

価格はメインディッシュが一人分で1800円など、やや高めの熱海価格なので予算にはちょっと余裕を持って行くのが良いだろう。
何品か頼んで仲間とシェアするのも楽しいし、いろいろ食べることができてお得だ。

欲を言えば、小さな店舗のため分煙されておらず、この中でタバコを吸う人がいたら・・・と思うと味わいが半減してしまうのが残念だ。

後に知ったのだが、ここのシェフ、東京ではかなり有名なお店のシェフと一緒に修業をしていたとか。
マスコミなどへの露出が増えて予約が取れないお店になってしまわないことを祈るのみ・・・

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