手打ちそば 杉本 ~和食@沼津~ 静岡おいしいもん!!! | 静岡おいしいもん!!!三島グルメツアー

手打ちそば 杉本 ~和食@沼津~ 静岡おいしいもん!!!

沼津北口の本田町といえば、杉本姓の地主が軒を連ねる地域。その中でもずばぬけて広い土地に、無造作に植えられたかのような庭。その中に茶の湯で言うところの、侘び・寂びを具現化したような平屋の建物が建っている。聞くところによると、築60年。この風情な日本家屋を見ただけで、間違いなくおいしいそばを食べることができると確信してしまう。

38.外観
38.外玄関

店内に入ると、玄関だけで一部屋はあろうかという広さ。

38.玄関

38.店内
38.店内2

最近、とんと見かけることのなくなった、欄間のある二間続きの座敷と広めの廊下を使ったテーブル席、情緒のあるいろり席がある。木枠の窓からは、梅を眺めることができ、昭和初期にタイムスリップしたような気分になり、思わず姿勢が良くなる。

メニューは、オーソドックスなそば屋のメニュー。値段は少しばかり高めの設定か。先客に運ばれてきた、そばの量を見て、答えは一つ。

天ザル(1,600円)鴨せいろ(1,400円)大盛りで注文。(大盛りはプラス200円)また、ネットのレビューで“絶対食べるべし”と書かれていた、だし巻き(800円)を忘れずに注文。

すし屋のだし巻きは聞いたことがあるが、正直、そば屋のだし巻きという発想が私にはなかった。考えてみたら、そばのたれは、もちろんだしをとっているわけだし、ふむふむ、これは楽しみだ。

38.メニュー

そば屋の良いところと言えば、やっぱり注文して待たずに食べることができることだろう。時間は昼時で、八割方、席は埋まっていたものの、普通のそば屋に比べて、時間の流れがゆるやかに感じられる。

38.だし巻き
まずは、だし巻きが運ばれてきた。
だし巻き5切に大根おろしとかいわれが添えられている。一口目は何もつけずに味わう。
だし巻き???
だし巻きの定義って、何でしたっけ???
だしの味は皆無。甘さもない。良く言えば、酒のつまみ。しかし、さっぱりしすぎていて、大根おろしやかいわれと合わせても、口寂しさはぬぐえない。
こんな時の私の悪い癖。一切れ160円か、、、そばはまだか、、、


だし巻きを食べ終える頃、やっと本日の主役の登場である。
北海道十勝産のそばのみを使用した十割そば

38.天ざる
38.鴨せいろ

えび2尾、ししとう、ねぎ、なすの天ぷら。そばに添えられたわさびは、本わさび。少々、天ザルの天ぷらにしては寂しい。いや、そばに勝負を賭けているのだろう。

そして、鴨せいろ
本鴨と根深のたれの中に、ねぎと山椒の粉を入れて頂く。
つなぎを入れない十割そばであるからか、そばが切れてしまったかのように短い。また、十割そばであるからこそなのか、口の中でごそごそする。しかし、そば自体の味は、そこそこいけている。問題は一にも二にもたれ。さっきのだし巻きの味のなさとは対照的に、味がとても濃いのだ。

そば通は、そばだけでまず味わい、そして、そばのたれにじゃぶじゃぶつけて食べるのは、江戸っ子じゃない!と言われる、そば。

少ししかつけないたれなのだから、少々味が濃くても許されるのかもしれない。しかし、それでも、そばの味を生かすも殺すも、たれ次第。そばの味がそこそこであるだけに非常にもったいない。
まあ、周りの客を見ても、ここのそばの味にこだわっているというよりも、この店の雰囲気を重視しているようだ。そのためか、そば屋のわりには女性客が多く、どの客もそば屋にしては長居だ。

そばは、毎日、店主が石挽きから手打ちまで全て行っているということだが、そば通を語っている人には、少々物足りないだろう。

38。そば打ち

そばは、食べた後に胃で膨らむと言われるが、ここのそばは、つなぎなしの十割そばだからこそなのか、大盛りを食べたにもかかわらず、その後、棒満感は感じられず、後になって素材の良さを痛感したのであった。

さいごに、昭和初期のレトロな雰囲気を味わえる店。話のネタに一度訪れるのも一興か。

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f1

手打ちそば 杉本
静岡県沼津市本田町4-35
TEL:055-921-8468
URL:http://www.at-s.com/bin/guru/GURU0040.asp?yid=E688609904
営業時間:火~金曜11:30~15:00 土日祝11:30~20:00 ※なくなり次第閉店
定休日:月曜日、第3火曜日
平均予算:昼)夜)2,000円
総合評価:star2
味の評価:star2
雰囲気:star4
サービス:star2
コストパフォーマンス:star3

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