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  ロマンス詐欺の恐ろしいところは、被害者が詐欺師を信用してしまっていることです。友達や親族が気づいてアドバイスをしても、聞く耳持たない。そして助言者から聞いたことを詐欺師にいちいち確認するかもしれない。当然ですが詐欺師は「自分は詐欺師ではない」というし、「写真が詐欺情報サイトにある」とか、「他のSNSやデートサイトに写真を見つけた」といっても簡単に言い逃れされます。

 

  そして親族や友人が疑ってることを伝えると、詐欺師は「どっちを信じるの?」と挑戦してきます。「あなたの友達は自分が何を言ってるかわかってないんだ」「あなたの友達は何も知らない」「あなたの友達は嫉妬しているんだ」「未成年のお子さんは新しい父親を受け入れられないだけなんだ。時間が解決してくれる」「成人したお子さんはあなたの財産を狙ってる」などと言われると「本当にそうかも…」と被害者には思えてくるのかもしれません。

 

 ある既婚の方が被害者の方に助言したところ、被害者さんは詐欺師にその内容を相談したそうです。その結果、その『お友達(既婚)が被害者のことを嫉妬しているのだ』と詐欺師に言われ、被害者は本気にしたそうです。配偶者とうまく行ってるように見える友人であっても、そんなインプットがあると被害者は詐欺師の言うことを信じたいと感じ、「あんなに仲のいい友達と旦那さんだけど、本当は冷え切ってるのかもしれない。だから嫉妬するのね」と考えるかもしれない。

 

 私も被害者の方にきつく言ってしまって、反省させられること多いですが、この場合、被害者を追い詰めるのは逆効果。(私もついつい言うこと聞かない被害者さんに攻撃態勢になってしまうことあります。あまりにも頑なだから頭に来てしまって…いけないなと思いつつ。)

 

 むしろ、詐欺師より自分のほうが被害者のことを考えてくれているということが伝わるようにすべき。(しかしながら被害者からお金貸してと言われても絶対に貸すべきではないです。)

 

 あまりにも言うこと聞かない場合、助言する立場のほうから被害者をブロックするのではなく、向こうからブロックさせるのが良いと考えます。何故なら、その人のお相手は本当に詐欺師なのですから、あとで詐欺だと気づいたときに「なんで力ずくで止めてくれなかったの?」と責任転嫁してくるかもしれない。そんなとき、「ブロックしてきたのはあなたのほうでしょう」と言える。