さらばGIOS
イタリア本国のGIOSがお家騒動で分裂してしまっていることは、日本ではあまり知られていないだろう。日本におけるGIOSの伝道師たるエンゾ早川氏にはここらへんの事情も解説してもらいたいものだな(ただすでにGIOSの社長アルフレード氏のやる気がないという記述は著書のどこかにあった)。 一方はGIOS http://www.gios.it/ もう一方はGIOS Trino http://www.giostorino.it/index.php である。 京都の一澤帆布と一澤信三郎帆布みたいなものなのだろう。 GIOSの方は数年前まで、日本と共通のラインナップはコンパクトプロとシンクワンテナリオくらいだった。すなわちイタリアではイタリア製GIOSしか扱ってなかった。日本の代理店ジョブ・インターナショナルが企画した台湾GIOSは日本のみのものだったのだ。 しかし、2011年モデルから、ラインナップが日伊共通になってしまった。これはどういうことを意味するのか。まず第一にイタリア製フレームがなくなってしまったということ。周知のようにコンパクトプロは台湾製になってしまった。 第二にGIOSのアルフレード社長はGIOSの名前だけを貸して、日本のジョブ・インターナショナルに丸投げしてしまったということだ。 GOISの本社ホームページのHistoryのところにこう書いてあった。http://www.gios.it/history/ 2010: An historical brand toward the new century This year represents a new milestone and turning point for the "Blue Bikes brand" as Alfredo signs a strategic agreement with a Top Japanese Company in order to strengthen and spread even more the presence of the GIOS brand worldwide: new innovative models 100% styled and designed in Italy with the support of a Osaka based international sales office, now moved to Hong Kong for logistic and commercial reasons. From this new joint-venture the GIOS of the 21st century is born in order to serve even more and better than before all the needs of the nowadays consumers worldwide. 以前からそうだったのかもしれないし、supportとか書いてあるけど、こりゃ完全に Designed in Osaka, Made in Taiwan だね。 ぶっちゃけ品質は台湾製でも問題ない(むしろよい?)し、グローバル化が進む現在、生産国にこだわることには意味がないのかも知れない。しかし、ドラマというかロマンがなくなってしまい、僕としては大いに残念である。 おそらくもし今乗っているイタリア製コンパクトプロを乗りつぶしたら、もうGIOSには乗らないと思う。 他方、GIOS Trinoの方はイタリアン・メイドを売りにしてるし、ラインナップも魅力的だ。こちらの方が本家っぽい。だが、日本に入ってきていない。 どこかの代理店がGIOS Trinoを扱ってくれないだろうか。