九州でのロケは無事終了。帰路は列車を使うことにして、せっかくなのでちょっと寄り道することにしました。

昨夜は徳山に泊まり、今朝は岩徳線で川西へ出て、さらに錦川鉄道に乗り換えて終点の錦町へとやって来ました。

錦川鉄道のレールはここ錦町で途切れていますが、もともとはさらに先の、山口線の日原まで繋がる予定でした。この先の路盤は途中まで完成したまま工事は中断されてしまいましたが、その跡地を利用して、現在は約６キロ先の雙津峡温泉まで、トロッコ遊覧車「とことこトレイン」が土・日・祭を中心に運行されています。今回ここを訪れたのは、これに乗るのが目的です。

発車するとすぐに長いトンネルに入りますが、壁や天井は光る蛍光石で見事なまでのアートが描かれ、とても幻想的な世界が広がっています。長いトンネルもこれなら退屈せずに過ごせます。

行けるのは雙津峡温泉までですが、桜並木や渓谷美など、変化に富んだ車窓はとても味わい深く、鉄道としての開通は叶わなかったものの、こうして一部だけでもその様子が眺められるのは、まだ救われる想いです。雙津峡温泉はとてもいい所なので、できれば一本遅らせて、のんびり周辺を散策するのがベストでしょう。

清流で知られる錦川沿いをコトコト走る錦川鉄道自体も味わい深く、いずれまたじっくり沿線を探索してみたいものです。