使いまくった激安切符も最終日を迎えました。
今朝方マルスで調べたところ、そこそこの混みようでしたが、まるまる空いているボックス席もあったので、そちらを選択。相席にならないのなら、プライバシーが保てるボックス席の方が過ごしやすいですね。
眺望の利く一般席もグレードが高く、豪華なイメージが漂います。なお、本日海側の席は全て埋まっているとのこと。
東能代から進行方向が変わり、いよいよ五能線へと分け入ります。
バスケの街で知られる能代では、ホームにバスケットのゴールがお出迎え。列車はここで数分停まり、その間に乗客がゴールめざしてボールを投げ入れたりするのが常ですが、寒さが厳しいせいか、本日は挑戦者ナシ。
やがて車窓左手には、この路線最大のウリである日本海の眺望が。迫り来る荒波はいかにも冷たそうで、夏の海とはまた違う、更なる自然の厳しさを感じます。
深浦では列車交換のため数分間の停車。こういったちょっとしたインターバルは気分転換にもってこいです。
その後も引き続き車窓左手には日本海の荒波が。でも車内から眺めている分にはとても平和なひと時です。
と、ここで思わぬハプニング。先行する列車が踏切事故を起こしたとかで、鯵ヶ沢まで来たところでストップ。何やら当分動きそうにないです。
日曜日ということもあってか、特に慌てる人もいないようで、駅に目立った混乱はありません。駅員駐在の大きな駅なので、情報が入りやすく、こういう場合何かと安心です。
長期戦を覚悟したのですが、しばらくすると、「JR列車代行」と書かれた大型バスが、続々と駅前に集まってきました。どうやらこの先はバスによる代行輸送となるみたいです。
ということで、思わぬバス旅となりました。バスはショートカットする形で進むため、悔しいけれど列車よりもずっと便利と言えそうです。でも雪道におけるハンドルさばきは見ていてハラハラしてしまい、その点においてはやっぱり列車の方に軍配を上げたくなります。
新青森ではタッチの差で「はやて」に間に合わず、と思ったら、在来線からの接続待ちで発車が5分ほど遅れたため、ギリギリ乗ることができました。
「はやて」は八戸で乗り捨て、青い森鉄道に乗り換えます。八戸まで来ると、スッキリとした青空に変わりました。
やって来たのは三沢駅。あと2ヶ月余りで廃止となってしまう十和田観光電鉄に乗るためです。雪に埋もれる十鉄の駅舎が実にいい味を出しています。
既にこれまで何度も訪れた十和田観光電鉄ですが、なくなると思うと、何度乗っても乗り足らない気がしてしまいます。ということで、終点の十和田市めざして出発進行。
途中の景色もさんざん見慣れましたが、雪の中の走行は、それはそれでまた新鮮な気がします。この雪が熔け切ることなく廃線を迎えると思うと、ちょっと切なくなります。
30分ほどで終点の十和田市に到着。ここに来るのもこれで何度目になるのでしょうか。
十和田市駅の改札口です。日曜の夕方とあってガランとしています。今日はテツの皆様も少ないようですね。
帰りもしっかりと景色を見ながら乗ります。七百駅を除き、途中の駅はどこも駅舎のない簡素な造りですが、雪に埋もれるホームというのもなかなか風情があります。
三沢に戻ってきました。まだ時間的にもう一往復できますが、すっかり日も暮れたことでもあるので、今日はもうやめておきます。
十鉄の三沢駅舎に併設されたソバ店は、ノスタルジーに満ち溢れ、ついつい引き込まれそうになります。乗り換えまで時間があったので、今日はじっくり堪能。かけそば250円とお手頃です。
夜の雰囲気がまたたまりません。鉄道廃止後もここはバスの待合室として残してほしいところです。
青い森鉄道が大雪のためかなり遅れましたが、何とか八戸まで戻って来ることができました。つい先ほどまで青空が広がるいい天気だったのに、今は一転して猛吹雪に。この激しい天気の移り変わりには今さらながら驚いてしまいます。
でもさすがに新幹線は少しも遅れることなく定時に運転しています。最後の6回目となる指定券の交付を受け、東京へ向けて発車。
これだけ乗り回しても、計4日間の交通費は、十和田観光電鉄を除いて1万5000円ポッキリ!
50歳になったことがこんなにも嬉しく思えるとは。本当に夢のような切符です。