「名古屋金利」って知っていますか? | 起業成幸サポート横田塾 税理士横田光弘の公式ブログ

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おはようございます。
ひたすら毎朝5時にブログをアップする税理士(笑)横田です!


名古屋人気質の話題が出たところで、金融業界に長く伝えられる伝説をお伝えしましょう。


「名古屋金利」という言葉をご存知ですか。


これは東京、大阪といった他の都市に比べて、名古屋での貸出金利が総じて低いことを表している
言葉です。銀行員の間では彼らの肌感覚から長く知られている話です。
銀行が企業へ融資する場合の金利が他のエリアよりも低い、というのはどういうことからなんで
しょうか?


ここにも名古屋人気質というものが影響しているのでしょうか。


検索エンジンに「名古屋人 気質」と書いて検索してみると、さまざまなブログ、掲示板に書かれた、
名古屋人の気質に関する文章を読むことができます。


たいていこういうところでは、どこの都市でもネガティブな意見が多くなってしまいますね。名古屋の
場合多いのが「名古屋人はケチ」という記述です。
確かに倹約家の面がありますが、使う時はドカンと使うという面もありますから、個人的には一概には言えないとは思います。


しかし、そういうふうに見る人が多いというのはひとつの事実でしょう。
だから お金を借りる時の値段、対価である金利についてもケチ、厳しい、つまり低金利である、
ということにつながっているのでしょうか。


と、ここまでは一面的な見方です。


というのも、金利というものは、借入人から見ればコストで、低ければ低いほどいいのですが、
逆に金融機関には直接的に収入、売上げにつながるものです。
それが他の地域よりも低いということは、この地域の金融機関の売上げが低いということにつながっていきます。


では、この名古屋エリアの金融機関は、他のエリアの金融機関に比べて規模が小さかったり、儲かって
なかったりするんでしょうか?


別にそういうわけではありません。大手の銀行、収益の高い銀行もあります。


金利が低いのになぜ他のエリアに遜色ない金融機関が育っているのか。
様々な理由があると思いますが、一番大きな理由は「堅実な企業が多いから」ではないでしょうか。


つまり倒産による金融機関のロスが少ない。だから、長期的に見れば相対的に低い金利でも相応の
収益があげ続けられているわけです。


これは日銀名古屋支店作成のレポートでも指摘されているところであり、顕著なのは90年代初頭の
いわゆるバブル崩壊から金融不況と言われた97,98年当時は、信用コスト率という倒産によるロスを
表す指標が、全国平均の1/2程度でしかなかった、という事実に表されています。


だから、低い金利でも大丈夫なのです。金融機関としても相応の収益が取れて、企業サイドとしても
低い金利で借りられる。損する人がいない。


「名古屋人はケチ」


ひょっとしたらそうなのかもしれません、でもそれはみんなのためになってるケチなんだと強く
言いたいですね(笑)