子育て日記 10

ひとりで子供八人と暮らしていた時は、よくみんなで散歩しがてら色んな話をしました。
家の中にいるとそれぞれが何かをやっていたり、なかなかまとまってみんなで話すなんてことも出来ませんからね。

あとは寝る間際ですかね。

布団を敷いてみんなで寝転がり、電気を消してからワイワイとお話をしたものです。
「今日は誰の話をにする？」
「源志の話にして」
「よし、じゃあ源志が産まれた時の話をしよう」
なんてことを毎晩やってましたね。

もちろん誰もが知っている昔話をすることや、絵本を読むこともありました。

そういうことに子供達が喜んでくれることも嬉しかったり……
寝る場所も吾輩の側を子供同士で取り合ったりされるのは、親として本当に幸せな時間でしたね。
大袈裟にいうと吾輩の「人」としての多くの部分は、子供達の存在に依って築かれたのだと思います。


子供達は吾輩にとっては紛れもなく恩人です、彼等がいなければもしかすると社会の枠からはみ出てしまっていたかも知れません。

子供達への感謝は子育て中に表現しようと奮闘したつもりですし、吾輩ごときにそれをさせるんだからすこいことですよ。

これから「親」になる方々には当然御不安もあるでしょうが、子供の存在がちゃんと「親」をやらせてくれますから大丈夫です。
吾輩のような自分本意でしかない人間でさえ、なんとか出来てきましたからね……

先日、久しぶりに会う友人が浅草の伝法院通りに顔を出してくれました。
「ひろさん、久しぶり」
と言いながら、奥さんのお腹をみたらどうやらオメデタのようでした。
昨年の末に六人目が産まれたばかりなのに頑張るなあ大変だなあと、他人事のように思いました。

我が家は年子で八人ですが自分自身は、そんなに大変だと思ったことはありません。
ですが、今振り返ってみますと正直に
「よく、やってこれたな」
と思いますし、まさに渦中の親御さんには
心から頑張れとエールをおくりたくなります。

ひろさん、頑張りましょうね！

はい、左様なり♪

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