【祝】ニューカッスル・ユナイテッドが久々のトップ4フィニッシュ | Purely Belter

【祝】ニューカッスル・ユナイテッドが久々のトップ4フィニッシュ

イングランドのプレミアリーグは大詰め。マンチェスター・シティが3連覇を決めた一方で、残留争いは熾烈を極めています。大きな注目を集めているのが、来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権争いです。4枠与えられる中、リーグを制覇したマン・シティと2位のアーセナルはすでに出場権を確保済み。残る枠は2つです。残り2試合の時点で、3位のニューカッスル・ユナイテッド、4位のマンチェスター・ユナイテッド、5位のリヴァプールの三つ巴の争いとなっていました。

 

そして迎えた第37節。現地20日に試合を迎えたのはマン・ユナイテッドとリヴァプール。前者はアウェーでAFCボーンマスを0-1で下した一方、後者はホームでアストンヴィラと1-1でドローに終わりました。これにより、試合を控えるニューカッスルは、レスター・シティ戦に引き分け以上でトップ4が決まることとなりました。そして迎えた22日、ホームにレスターを迎えたニューカッスルは、0-0で引き分けて勝点1を獲得。終始試合を押し気味に進めながらゴールこそ奪えませんでしたが、1試合を残してトップ4を確定させました。

 

■20年ぶりのトップ4…そしてチャンピオンズリーグ出場権獲得

ニューカッスルがトップ4フィニッシュを決めたのは、2002/03シーズン以来、実に20シーズンぶりのこと。当時は、名将サー・ボビー・ロブソン監督の下、超攻撃的サッカーでプレミアリーグの上位争いを盛り上げました。チームの大黒柱FWアラン・シアラーを筆頭に、FWクレイグ・ベラミー、MFローラン・ロベール、ノルベルト・ソラーノ、キーロン・ダイヤ―など、個性的な顔触れが揃っていました。

 

あれから20年…サー・ボビーは2009年に76歳で亡くなり、MFギャリー・スピードも2011年に42歳でこの世を去りました。当時のメンバーは全員が現役を引退し、いつの間にかチームも上位に進出することはほとんどなくなりました。2008/09シーズンと2015/16シーズンにはチャンピオンシップ(2部相当)への降格を経験し、魅力的な攻撃的サッカーの面影もなし。ニューカッスルはすっかり中位~下位クラブに定着してしまいました。

 

しかし、一昨年の10月に状況は一変しました。サウジアラビアの政府系投資ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)がチームの経営権を握ると、指揮官にエディ・ハウ監督を迎え、昨冬の移籍市場では、イングランド代表DFキーラン・トリッピアーやブラジル代表MFブルーノ・ギマランイスら実力者を補強。降格圏に沈んでいたチームは急浮上し、昨季は11位でシーズンを終えました。そして迎えた今季、堅い守備とスピードを活かした攻撃を武器に、序盤から上位をキープ。大崩れすることなく、1試合を残して見事4位以上を確定させたのです。実に20シーズンぶりのトップ4です。

 

■残るミッションはマン・ユナイテッドよりも上位でフィニッシュすること

今季のニューカッスルは充実したシーズンを送ることができました。シーズンの振り返りや来季の展望はシーズンが終わってからにしましょう。なぜなら、チームはあと1試合残しているのですから。最終節はアウェーでチェルシーと対戦します。

 

多くのスター選手を揃えるチェルシーですが、今季は序盤から躓き、現在12位に甘んじています。今季だけで2回の監督交代があり、現在チームを率いるフランク・ランパード監督も、チームを劇的に変えるには至っていません。しかし、メンバーは揃っており、アウェー戦であることを考えると、決して油断できない相手です。

 

ニューカッスルにとって、チェルシー戦は単なる消化試合ではありません。チームは、マン・ユナイテッドよりも上の順位で終える絶好のチャンスを迎えています。90年代半ばのプレミアリーグの主役は、マン・ユナイテッドとニューカッスルでした。特に印象的だったのが1995/96シーズン。ニューカッスルは、1996年1月時点で、2位のマン・ユナイテッドに勝点12もの差をつけて首位を独走していました。ところが、徐々に失速し、残り2試合を残したところで逆転を許し、悲願のリーグ制覇を逃してしまったのです。

 

その後の両チームには大きな差が広がってしまいましたが、今でもニューカッスルにとって最大のライバルはマン・ユナイテッド。そのライバルよりも上位でシーズンを終えることができれば、言うことはないでしょう。とはいえ、有利なのはマン・ユナイテッド。ニューカッスルよりも消化試合が1試合少ないながら、勝点差は1しか離れていません。マン・ユナイテッドが2勝すれば、ニューカッスルを逆転することになります。

 

今季の両チームの対戦は1勝1分1敗。リーグ戦ではニューカッスルの1勝1分でしたが、カラバオ・カップ決勝では、マン・ユナイテッドが制し、ニューカッスルのタイトル獲得を阻みました。マン・ユナイテッドの結果次第ではあるものの、ニューカッスルにとっては、チェルシー相手に勝点3を獲得し、ライバルを抑えて3位でシーズンを締めくくりたいところです。

 

 

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