好機作るも…ニューカッスルは黒星スタート | Purely Belter

好機作るも…ニューカッスルは黒星スタート

プレミアリーグ18/19シーズンが開幕しました。ニューカッスル・ユナイテッドはホームでトッテナム・ホットスパーと対戦。昨季3位に入った難敵を相手に良いシーンも作りましたが、1-2で惜敗。開幕白星スタートとはなりませんでした。

 

 

■相手のキーマンを捕まえ切れずに失点

試合が動いたのは8分でした。コーナーキックをDFヤン・フェルトンゲンが合わせてトッテナムが先制。しかし、ニューカッスルはすぐさま同点に。11分、MFマット・リッチーの右からのクロスをFWホセルが頭で合わせ、試合を振り出しに戻しました。

 

ここから勢いに乗りたいニューカッスルでしたが、18分に2失点目を喫します。DFセルジュ・オーリエの右からのクロスを、MFデレ・アリがファーに走り込み頭で合わせ1-2となりました。後半には新加入のFWサロモン・ロンドン、武藤嘉紀選手を投入して攻撃を活性化させますが、結局試合は1-2で終了。好機も作りましたが、一歩及びませんでした。

 

失点に繋がった場面では、いずれも相手のキーマンであるMFクリスティアン・エリクセンを捕まえることができませんでした。1失点目は、中盤でボールを受けたエリクセンがシュートを打って得たコーナーから。2失点目は、中盤からスルスルとポジションを上げたエリクセンがフリーでボールを持って前線へパス。このこぼれ球をオーリエがダイレクトで入れ、アリのフィニッシュをもたらしました。

 

エリクセンはトップ下の位置を取る選手ですが、この試合の序盤は低い位置に下がるなど、中途半端なポジションを取っていました。そのため、誰がエリクセンをマークするかが不明確となっていました。先の2018 FIFAワールドカップでも印象的だったように、エリクセンは正確無比なボールを蹴ることのできる選手。ニューカッスルはエリクセンに対するケアが不充分でした。

 

■良い形を見せるも…今季も得点力不足は必至か

この試合のニューカッスルは攻撃面で良さも見せました。リッチーとケネディの両サイドは積極的な仕掛けでチャンスを作りましたし、1トップに入ったホセルも良いプレーがありました。クロスを合せがゴールは勿論、後半にケネディに出したアウトサイドでのパスも見事でした。また、ロンドンや武藤選手も随所に見せ場を作りました。

 

開幕戦のニューカッスルは、サイドからの攻撃が多く見られました。リッチーとケネディの思い切りの良いプレーはチームの武器ですが、彼らに対するサポートが少し少なかった印象です。特に左サイドバックのDFポール・ダメットは、守備での強さを長所とする選手で、攻撃にはあまり顔を出さない。ボールを持つと簡単にロングボールを蹴ってしまうので、ケネディの負担軽減の策を考える必要があるでしょう。

 

昨季は得点力不足に苦しんだニューカッスル。今季の開幕戦は攻撃面で可能性を感じましたが、やはり昨季に続きゴールを奪うのに苦労するのではないでしょうか。高い位置でボールを奪ってからフィニッシュに繋げるというパターンは昨季から見られますが、それのみでシュートシーンを多く作ることは難しい。マイボールからの攻撃となると、ケネディの個人技やセットプレーが主となるため、選択肢が多く欲しいところです。

 

■念願のプレミアデビュー 武藤選手の起用方法は!?

日本における大きなニュースは、武藤選手のプレミアリーグデビューでしょう。予想通り、ネットテレビでは、武藤選手のプレーが多く紹介されています。後半36分にFWアジョゼ・ペレスに代わってピッチに入り、出場時間こそ短かったですが、見せ場も作りました。

 

多くで報じられている通り、武藤選手が入ってニューカッスルの攻撃は活性化しました。1.5列目の位置に入りましたが、サイドへ流れたり、相手DFの裏を狙ったりと、何とか状況を打開しようとしていました。シュートシーンはありませんでしたが、こうした直向きなプレーはポジティブに評価されることと思います。

 

武藤選手が予想される起用方法としては、今回のような1トップの下にポジションを取ること。前線にはロンドンやホセルなど、体が強くてボールが収まる選手が起用されることになるため、武藤選手は1トップに近い位置で、ボールの受け手になったり、ウラを狙ってシュートに持ち込んだり、といった役割が求められそうです。

 

また、サイドでの起用も考えられます。現在のチームは、ケネディとリッチーが左右のファーストチョイス。そこにMFクリスティアン・アツやジェイコブ・マーフィーが控えています。4選手ともスピードを活かしたドリブルを持ち味とする選手ですが、武藤選手は強さと速さを兼ね備えており、彼ら4選手に割って入ることができると思います。

 

ここで気になるのがアツのパフォーマンス。一昨季はキレの良いドリブルでチームのチャンピオンシップ(2部相当)制覇に貢献したガーナ代表ですが、昨季冬にケネディが加入すると、出場機会も少なくなり、同時にパフォーマンスも落ちました。今回の開幕戦でも、ドリブルで簡単にボールを失う場面が目立ち、自信喪失している感があります。

 

いずれのポジションに入るにせよ、武藤選手は今後多くの出場機会を得ることでしょう。次節でのスタメン入りの可能性は高くないと思いますが、この試合のパフォーマンスは、チーム内での序列を上げることに成功したと思います。そこで求められるのは「ゴール」という結果。早い段階でゴールを決め、チームにとって不可欠な選手の一人になってほしいです。

 

 

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