マンUを撃破して長いトンネルを抜けたニューカッスル | Purely Belter

マンUを撃破して長いトンネルを抜けたニューカッスル

プレミアリーグは第27節。ニューカッスル・ユナイテッドはホームにマンチェスター・ユナイテッドを迎えました。ここ5試合勝ち星から遠ざかり、降格圏が近づいていたニューカッスルでしたが、マンU相手に1-0で勝利。久々の勝点3を獲得しました。

 

 

■相手の猛攻を耐えセットプレーの一発を守り切る

立ち上がりこそ積極的な入りを見せたニューカッスルですが、その後はマンUにペースを握られます。マンUはエースのFWロメル・ルカク、新加入のMFアレクシス・サンチェスらが基点となり、何度もニューカッスルのゴールに迫りました。

 

36分にはマンUにビッグチャンス。MFネマニャ・マティッチのスルーパスを受けたMFアントニー・マルシャルがGKと一対一を迎えますが、これは新加入のGKマルティン・ドゥブラフカが見事に反応しセーブしました。ニューカッスルはマンUにボールを支配される時間が続きましたが、何とか前半の45分を耐えました。

 

後半の立ち上がりはニューカッスルがアグレッシブに出ます。4分にはMFジョンジョ・シェルヴィーがMFマット・リッチーに鋭いスルーパスを出すも、リッチーは相手DFよりもわずかに出ておりオフサイド。決定機に結びつけることはできませんでした。その後は再びマンUのペースに。12分にはルカクのスルーパスに反応したサンチェスがGKと一対一を迎えますが、最後はDFフロリアン・ルジェンヌがブロック。決定機を阻止しました。

 

苦しい時間が続いたニューカッスルですが、20分にワンチャンスをモノにします。敵陣深くで得たフリーキックをルジェンヌが頭で競り勝ち、FWドワイト・ゲイルが落とすと、最後はリッチーが走り込んでシュート。これが決まり、ニューカッスルが先制ゴールを奪いました。その後もマンUの猛攻が続くも、最後まで耐えたニューカッスル。難敵を封じ込め、今年1月1日以来のリーグ戦白星を勝ち取りました。

 

■前節と同じ過ちは繰り返さず 最後まで粘ったDF陣

ここ2試合、ニューカッスルは先制ゴールを奪いながらも同点に追いつかれて勝点3を逃していました。第25節のバーンリー戦は終盤までリードしていたものの、後半40分に同点弾を許してドロー。前節のクリスタルパレス戦も前半に先制しましたが、後半に不用意なPKで同点に追いつかれていました。

 

しかし、この試合のニューカッスルは、全員が高い集中力でマンUの強力な攻撃陣を封じました。CBには強さがあるルジェンヌが入り、ルカクに対処しました。右SBのデアンドレ・イェドリンは、ファウルを犯す場面もありましたが、ピンチの際は中央に絞って体を張ったプレーを見せました。中盤・前線の選手も攻守で素晴らしいプレーを見せました。この勝利はチーム全員で掴み取ったものだといえるでしょう。

 

そして、中でもMVP級の活躍を見せたのは、新加入のGKドゥブラフカでした。今冬の移籍市場でチェコの強豪スパルタ・プラハから加入したスロヴァキア代表守護神は、デビュー戦を見事クリーンシートで飾りました。マルシャルとの一対一を防いだ場面をはじめ、何度もマンUの攻撃陣の前に立ちはだかりました。また、ハイボールの処理にも安定感がありました。

 

今季のニューカッスルはここまで守護神を固定できずにいました。カール・ダーロウは好不調の波が激しく、時折信じられないポカを犯すこともありました。ロバート・エリオットはハイボールの処理に難があり、監督の信頼を得るには至りませんでした。そんな中見せた新守護神の好パフォーマンス。ドゥブラフカの加入により、チームのGK事情は一気に解決へと向かうはずです。

 

■新加入選手が存在感…ここから上昇気流に乗ることができるか!?

ニューカッスルは今冬の移籍市場でGKドゥブラフカ、MFケネディ、FWイスラム・スリマニの3選手がレンタルで加入しました。スリマニは怪我の影響でまだ出場がありませんが、3選手ともチームの救世主になり得る存在です。

 

この試合が移籍後3試合目のスタメン出場となったケネディは、サイドで攻守にわたって奮闘していました。スピードとテクニックを兼ね備えており、彼のドリブルは攻撃のアクセントになります。また、守備の意識も高く、攻め込まれている際はしっかりと最終ライン近くまで戻って守備をしています。こうした献身的なプレーは今後もチームの助けになるでしょう。

 

3選手の中で最も期待を集めるのがスリマニです。今季のニューカッスルはFW陣のゴールが少なく、ファンはゴールゲッターの加入を望んでいました。レスター・シティでは日本代表FW岡崎慎司選手の牙城を崩せなかったスリマニですが、彼の決定力はチームに大きなプラスになるはずです。怪我の状態も良くなっているようですから、次節はベンチ入りするでしょう。

 

ニューカッスルは次節、アウェーでAFCボーンマスと対戦します。今節の勝利で13位に浮上したニューカッスルですが、降格圏との勝点差はわずかに3と、まだまだ油断できません。ボーンマスは現在10位ですが、王者チェルシーに敵地で勝利するなど、難しい相手です。この試合で見せたような高い集中力を持続させ、何とか連勝に繋げてほしいところです。

 

 

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