2シーズンぶりのプレミアリーグを迎えるニューカッスル | Purely Belter

2シーズンぶりのプレミアリーグを迎えるニューカッスル

イングランド・プレミアリーグの2017/18シーズンが開幕しました。11~13日の3日間で第1節が行われ、これから来年5月まで、熱く、長いシーズンが繰り広げられます。

ニューカッスル・ユナイテッドは昨季、見事チャンピオンシップ(2部相当)を制して1年でのプレミアリーグ復帰を決めました。開幕戦はホームにトッテナム・ホットスパーを迎えての一戦。昨季2位に入った難敵を相手に戦うこととなります。


■チームに加わった5人の新戦力
ニューカッスルは今夏、5人の新戦力を加えました。昨季はローンで加わっていたMFクリスティアン・アツが完全移籍で加入し、DFフロリアン・ルジェンヌがスペインのSDエイバルから、ハビエル・マンキージョが同じくスペインのアトレティコ・マドリードから移籍してきました。また、ドイツのボルシア・ドルトムントからはMFミケル・メリーノを、2部のノリッジ・シティからはジェイコブ・マーフィーを獲得しています。

それぞれ特徴を持った素晴らしい選手ですが、その中でも、ルジェンヌはチームのカギを握る選手になると思います。守備面での高さ・強さは勿論ですが、攻撃の基点となるパスを出せる点でも魅力的な選手です。プレシーズンマッチでも、最終ラインからサイドへ長いボールを送る場面が多くありました。普通であれば2~3本のパスを繋ぐところを、一発でサイドへ運ぶことができるロングフィードは、チームにとって大きな武器になるでしょう。

また、完全移籍で加入したアツもキレのあるプレーを見せました。小柄ですがスピード溢れるドリブルでサイドを切り裂き、チャンスを作ることができます。プレシーズンマッチでも多くのゴールを演出し、シーズン開幕へ向けて、順調に仕上がっているようです。2013年にチェルシーに加入したアツですが、レンタルを繰り返していたため、プレミアリーグでの出場経験はなし。初めてのプレミアリーグの舞台で、大暴れしてほしいところです。

■戦力面で不安は残るも…積極的なプレーで旋風を巻き起こしたい!!
チームを率いるラファエル・ベニテス監督は、ここまでの選手補強について「少しストレスが溜まっている」と話していました。上記の通り、頼もしい選手が加わったものの、プレミアリーグを戦い抜くには、まだまだ戦力が足りないのでしょう。

今夏の移籍市場では、MFアンドレアス・サマリス(SLベンフィカ所属)やFWルーカス・ペレス(アーセナル所属)などの名前は挙がっているものの、いずれも獲得には至っておりません。MFフルノン・アニータをはじめ多くの選手が退団し、さらにGKティム・クルル、DFアシュラフ・ラザールが背番号すら与えられていない状況を考えると、質・量ともにまだ十分でないように思えます。

とはいえ、ニューカッスルはプレシーズンマッチで順調な仕上がりを見せました。前から積極的にプレスをかけ、相手ゴールに近い位置でボールを奪ってから攻撃にシフトすることができていました。VfLヴォルフスブルク戦では、ベンチから、1トップのFWアレクサンダル・ミトロヴィッチに対して、「ミトロ、ゴー」と大きな声が飛んでいました。最終戦のエラス・ベローナとの試合でも、敵陣でボールをカットしてシュートに結び付けるシーンがありました。

降格した15/16シーズンは、相手にボールを支配され、DFラインはズルズルと下がり、最終ラインでボールを奪ってもクリアするのがやっとで攻撃に転じることができないシーンが目立ちました。しかし、(プレシーズンマッチを見る限り、)今季はボールを奪う位置を高くして、そこから上手く攻撃を組み立てることができると思います。前線の選手たちの質は決して悪くありませんから、決定機をしっかりとゴールに結びつけてほしいですね。

残念ながら、今季のニューカッスルの下馬評は高いものではありません。以前であれば、メンバーの質は高く、ワクワクしたものでしたが…。今季は上記の通り、他クラブよりも台所事情が苦しいように思えます。しかし、何が起こるかわからないのがサッカーというスポーツ。名将ベニテス監督の下、攻守に安定感のある戦いぶりで、旋風を巻き起こしてほしいですね。

■大切な開幕戦、ベニテス監督が選ぶスタメンは!?

昨日はワトフォードvsリヴァプール、チェルシーvsバーンリーの試合を見ました。リヴァプールとチェルシーの優位が予想されていましたが、蓋を開けてみれば、リヴァプールは3-3の引き分け、チェルシーは2-3の敗戦でした。

ワトフォードは後半に逆転ゴールを許し、さらに怪我人等で苦しい戦いを強いられましたが、終了間際にCKから同点弾を奪い勝点1を獲得しました。また、バーンリーは、前半に3ゴールを奪い、後半は数的優位に立ちながらもヒヤリとするシーンが続きましたが、王者相手に見事勝利しました。

このように、メンバーの質が劣るチームであっても、ファイティングスピリットを見せて結果を出すことができます。特にワトフォードは、今後の怪我人の具合が心配ではありますが、最後まで諦めない見事な戦いぶりを披露しました。ニューカッスルも、昨季2位に入ったトッテナムが相手ですが、勝点3を獲得するチャンスはあるはずです。

ニューカッスルの開幕戦のメンバーですが、以下の通りになると予想します。GKはロブ・エリオット、DFはルジェンヌがキアラン・クラークとCBのコンビを組み、右にマンキージョ、左にポール・ダメットが入ることになりそうです。MFはジョンジョ・シェルヴィーとアイザック・ヘイデンが中央に入り、右にマット・リッチー、左にアツが入るでしょう。前線は1.5列目にアジョゼ・ペレス、1トップにミトロヴィッチが入ると予想します。

今季もキャプテンを務めるDFジャマール・ラッセルズは、既に戦列に復帰しているものの昨季終盤の負傷から完全に復活しているわけではない様子。右SBのデアンドレ・イェドリンは負傷中、そのためマンキージョが起用されるはずです。一方、プレシーズンマッチのラスト2試合を欠場していたFWドワイト・ゲイルは復帰が予想されていますが、結果を出したミトロヴィッチがスタメンに名を連ねるでしょう。

いよいよ2年ぶりのプレミアリーグ開幕を迎えるニューカッスル。白星スタートなるか!?


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